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伝説的な「アラジン」もラインナップした2代目(1994年)
伝説的な「アラジン」もラインナップした2代目(1994年)
ベースのサンバーがモデルチェンジしてからもしばらく生産継続したドミンゴですが、1994年には5代目の1BOX上級グレード「サンバーディアス」をベースにした2代目ドミンゴへとモデルチェンジ。
エンジンは1.2リッターのEF12へ統一され、4WDも一般的なビスカス式フルタイム4WDへと変わりますが、従来の5速MTへ加えてECVT車も設定、オートマ免許でも運転できるようになって、より幅広いユーザーへ対応します。
ボディは相変わらずサンバーディアスそのままでしたが、シャシーは大型バンパーの位置まで前後延長されて衝突安全性とボディ剛性を両立、当時のミニバンでは唯一の後席左右スライドドアとするなど、シートアレンジが増えた3列シートと合わせ使い勝手が向上。
ユニークだったのは、ルーフ上に折りたたみ式のベッドスペースを設け、グレードによってはシンクまで備えるキャンパー仕様「ドミンゴアラジン」の存在で、ヒット作というより珍車扱いではありましたが、後に現れる軽1BOXキャンパーの元祖でした。
見た目も構造も性能面でもこだわって気合の入った2代目ドミンゴでしたが、その頃になると本格的なRVブームで各社から多数の本格ミニバンが登場、スバル自身もレガシィやインプレッサのヒットでプレミアム路線へ転じ、小型車の後継車開発を打ち切ります。
それで1998年に軽自動車の新規格化、サンバーディアスのモデルチェンジを機に、後継となる小排気量エンジンもないドミンゴは生産を打ち切りました。
ちょうどその頃、スズキ(エブリイプラス)、ダイハツ(アトレー7)、三菱(タウンボックスワイド)から同種の軽1BOXベース小型ミニバンが発売されるものの、ドミンゴほどのヒットとはなりえず、いずれも短期間で消えています。
面白い試みだったドミンゴですが、世界各国で通用するような安全性能や動力性能を求めると車体やエンジンの大型化は避けられず、それ以前の「軽1BOXベースでも何とかなった時期」にうまく現れ、いいタイミングで引き上げたのは見事でした。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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