2020年、韓国社会を最も震撼させた性犯罪といえば、「n番部屋事件」が真っ先に思い浮かぶのではないだろうか。メッセンジャーアプリ「テレグラム」で有料会員を募り、若い女性たちを脅して撮影したわいせつ映像などを販売していた事件だ。会員は数十万人に及び、主犯格の男には、一審で懲役40年の判決が下された。こうした中、香港メディアは“香港版n番部屋事件”が発生し、複数の逮捕者が出ていると報じている。被害者の数も韓国の74名より、4倍以上多い300名だったことから香港社会を震撼させたのだ。
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香港メディア「ETtoday」は、2020年12月、香港当局が脅迫や強要などの疑いで7名の男を逮捕したことを報じた。実はこの男たち、300名以上の被害者たちを騙し、性行為を行わせ、その様子を撮影して販売・配信などを行っていたという。
逮捕された男たちは「iSexParty」という名前のアダルト動画の制作会社に所属しており、2019年12月頃から、インターネット上で出演者などを募集してきた。主に男性同士のわいせつな動画を撮影する目的で、SNSを利用し50〜80万円ほどの報酬を提示し出演者を集めていた。被害者たちは高額な報酬に惹かれ、「iSexParty」と出演契約をしてしまったのだった。被害者の中には、日本のSOD作品にも出演できると説明を受けた者もいたことが判明している。

(画像=香港メディアが報じたネットに流出した被害者のリスト 画像は「ETtoday新聞雲」より引用,『TOCANA』より 引用)
被害者たちは出演にあたり、自身の身分証番号や住所、職場、顔写真などの個人情報の提出を求められていた。ところがいざ撮影が開始されると、業者の男たちは被害者たちのわいせつ行為の様子を有料会員に向け、生配信を始めたという。被害者たちは業者に伝えた個人情報が拡散されるのではないかと恐れ、警察に通報することさえできなかったようだ。