チョロバイは1984年にチョロQのバイク版としてタカラ(現タカラトミー)から発売されました。デフォルメされたフォルムに精巧なディテールが施され、ライダーなら思わず大人買いしたくなる逸品です。名車と呼ばれる誰もが知っているモデルだけではなく、マニアックなバイクも商品化されていました。今回は初期モデル全12種類からダートバイク4台をピックアップしました。

ホンダXL250Rパリダカール

ホンダからは「XL250Rパリダカール」が発売されました。実車は1982年に発売(XL250R自体は1981年に発売)。先代モデルXL250Sから、ミッションが5速から6速に変更、最大出力22馬力(2馬力アップ)、リアサスペンションが2本サスからモノサスになるなど、大きく変更されています。

XL250Rパリダカールは、パリからダカールを疾走するラリーレイドに出場したXL500改をイメージした特別仕様です。大型のキャリアや、ノーマルタンク(9リットル)から大幅に容量を増やした21リットルタンクを装着するなど、ロングツーリングを可能にしています。1983年に後続車となる「XLX250」が発売されたため、わずか2年で姿を消しました。

ヤマハDT200R

ヤマハからは「DT200R」が発売されました。実車は1984年に発売。車名はデュアルパーパス(D)・トレール(T)の頭文字から命名。水冷2サイクル単気筒195ccエンジンを搭載した当時のヤマハを代表するダートバイクです。

125ccクラスの使い易さと250ccの力強さを備え、最大出力は32馬力。YPVS(YAMAHA POWER VALVE SYSTEM)やYEIS(YAMAHA ENERGY INDUCTION SYSTEM)といった吸排気系システムを装備し、草レースを楽しむウィークエンド・レーサーに絶大な人気を誇っていました。

カワサキKLR250

カワサキからは「KL250R」が発売されました。実車は1984年に発売。パワーユニットは、2ストロークや空冷エンジン全盛の時代に国産ダートバイク初の水冷4サイクルDOHC単気筒を採用しています。当時はビックバイクですら空冷エンジンが当たり前。カワサキの技術力が炸裂しています。

大きなマイナーチェンジもせずに1984年から1993年まで販売され続け、素質の良さが認められてアメリカの海兵隊の特殊部隊「アメリカ海兵隊武装偵察部隊」にも採用されました。その子孫であるKLX250も陸上自衛隊の偵察部隊に採用されています。最初から完成度が高かったのでしょうね。