【概要】
今年2月、アラスカ上空で米戦闘機がUAP(未確認航空現象)を撃墜した。撃墜物についてあまり話題にならなかったが、米ジャーナリストが関係者に聞き込みをしたところ、それは中国の気球とは異なり、「異常」なものだったという証言を得たという。なんでも最新鋭のミサイルでも撃墜できなかったというのだ。その姿は米国防総省が公開したUAP映像に映されたチクタクUFOと似たものだったという。
【詳細】
今年2月10日、アラスカ北部沿岸上空で米空軍の戦闘機・F-22が撃墜したUAP(※1)は何だったのか。あるジャーナリストはこの物体は“異常”なものであったと説明している――。
撃墜されたものの謎に包まれたアラスカ上空のUAP
今年2月に中国の“偵察気球”がサウスカロライナ州沖上空で米空軍機によって撃墜されたことが大きなニュースになったが、その数日後に起きたアラスカ上空での撃墜劇は政治問題に発展しなかったこともありそれほど話題にならなかった。
今年2月10日(日本時間11日)、アラスカ北部沿岸で高度1万2000メートルを飛行するUAPが確認され、アラスカのエルメンドルフ統合基地から2機のF-22がスクランブル発進し、飛行物体に向けて空対空ミサイル(サイドワインダー)を1発発射して撃墜した。ちなみにバイデン大統領が撃墜を命令している。

ホワイトハウスのジョン・カービー報道官は「この物体の所有者が誰なのかは分からない」と述べ、飛行物体の出自は不明だと付け加えた。
国防総省の首席報道官であるパトリック・ライダー大将は、物体は小型車ほどの大きさだと説明し、撃墜される前に物体を観察していたパイロットらは、機内に人間の存在が存在しないことを確認したという。同氏はさらにこの機体には方向転換能力がなく現存の航空機とは似ても似つかぬものであり 「それ自体は航空機ではなかった」とメディアに語った。
興味深いことに目撃に関与したパイロットたちの証言はかなりバラバラで整合性がなかった。物体が戦闘機のセンサーに干渉したという者もいたが、そのようなことは経験しなかったと証言する者もいた。また物体には認識できる推進装置が確認できず、どのようにして高度1万2000メートルで巡航できるのか説明できないと主張する者もいた。撃墜した物体はいったい何だったのか。
2023年8月12日、調査ジャーナリストのロス・クルサート氏はオーストラリア・メルボルンのビクトリア州立図書館で開催されたイベントでこの件に関する自身の考えを語っている。