テキサス州「国内を移動する権利を妨害」
市の訴えに対し、アボット氏は「アダムス氏は憲法の通商条項や、最高裁判所が認める憲法上の移動の権利について何も知らないことは明白」と反論。訴えは「根拠がない」と主張している。
亡命希望者は「バイデン政権から米国に留まることを許可」されている上、「バスに乗車したすべての移民は自発的にニューヨークに向かっている」と説明。アダムス氏が提起した訴訟こそが「国内を移動する憲法上の権利を妨害している」と述べ、法的責任を問われる可能性があると警告した。
解決策にならないの声
テキサスから送り込まれた移民の数は3.4万人だが、2022年春以降、南部国境を越えてニューヨーク市にたどり着いた移民の数は16万人を超えている。
市はこれまでにも様々な移民対策を講じてきたが、バス会社を提訴するという新たな手段に、「バイデン政権ではなく、バス会社を提訴している。民主党はジョーク」「国境を開放している連邦政府の問題」など根本的な解決にならないとの声が上がった。
アダムス氏は先月、移民を乗せたバスの本数や到着時刻の規制を発表したが、バス会社は隣のニュージャージー州に行き先を変えた。バスを降りた移民は、電車でニューヨークに向かっていると伝えられていることから、ネットでは「バスはもう来ない。今度は電車を訴えるつもり?」と皮肉るコメントも投稿されている。