
第1級殺人容疑者であり連続殺人の疑いもかけられているにも関わらず、1977年6月7日にアスペンのピトキン郡裁判所からいとも簡単に脱走できたのはなぜなのか? 6日後に逮捕された際、駆けつけた報道陣に笑みを浮かべ、記者に声をかける余裕があったのはなぜなのか? その後収容されたガーフィールド郡の刑務所の独房から、1977年12月30日に脱獄できたのはなせなのか? その答えをテッドは淡々と説明していく。
2度目の脱獄を受け、警察もFBIもパニックに陥った。コロラド州は全国逮捕状を出し、FBIも最重要指名手配を出した。しかしテッドは、「これまでのパターンを見直し、別人になればいいんだ。簡単なことだ」と余裕綽々だった。そして、顔も名前もそれほど知られていないだろうと、新たな州、フロリダに向かった。
そしてさらなる犯行を重ねる。テッドは女子寮に忍び込み、寝ている女学生を次々と襲った。寝ている若い女性を繰り返し殴打し、強姦し、噛みついて体の一部をもぎ取った。制御不能のシリアルキラーである彼は、強姦したい、殺したいという欲求を満たすために脱走したのだった。
現在のように携帯電話もインターネットもなく、連絡手段は郵便か固定電話だけだった時代。警察もFBIもテッドの行方をつかめずにいたが、盗んだIDで別人になりすましていた彼は、偽造IDを使っていたことがバレたのだ。もちろん、偽造IDがバレても本名は頑なに明かさなかった。表情や顔の角度により、まったくの別人に見えるということをテッドは熟知しており、バレないだろうと自信満々だったのだ。FBIの再重要指名手配者だったにも関わらず、警察も司法関係者もまんまと騙され、テッドだと分からなかった。
そんなテッドだが、ひょんなことから逮捕されることになる。長期間にわたる警察の尋問に辟易し、昔同棲していたリズに電話をかけることを条件に本名を明かしたのだ。検察は意気込み、殺人罪で起訴するのだが、テッドはそのことを面白がっていた……。
そして、全米から大きな注目を集めた裁判劇がスタートすることになる
参考:「Netflix」、「Popsugar」ほか
※当記事は2019年6月の記事を再掲しています。
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提供元・TOCANA
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