軽自動車のみならず、登録車も含めた販売ランキングでトップの常連であるN-BOXをはじめ、N-WGN、N-ONE、商用車のN-VANという軽自動車をラインナップしているホンダ。
今回はN-BOXとN-WGNの違いを主題に、N-ONE、N-VANを含めたホンダ「N」シリーズの各キャラを紹介します。
目次
Nシリーズ第1弾の「N-BOX」は軽スーパーハイトワゴン市場を活性化
「N-WGN」はちょうどいい高さの軽ハイトワゴン
Nシリーズ第1弾の「N-BOX」は軽スーパーハイトワゴン市場を活性化

ホンダのNシリーズ第1弾として2011年に発売された初代N-BOXは、「ミニ・ミニバン」を目指したモデルで、F1のエンジン開発やF1プロジェクトリーダーを務めた浅木泰昭氏が開発主査(LPL)を務めました。
F1から軽自動車の開発というあまり例のないなか、先入観なしで新時代の軽自動車を作り出した感があります。
当時、軽最小のエンジンルーム長、前席下に燃料タンクを配置したセンタータンクレイアウトにより、低い床面と広いリヤシートを確保。居住性、積載性に優れ、ファーストカーに耐えうる使い勝手を確保。
さらに両側スライドドア、高めのアイポイントなどにより小さなミニバンのような乗降性や利便性も備え、ダイハツ タントの追随車として、軽スーパーハイトワゴンに参入しました。
軽といえば女性ユーザーが中心というイメージですが、初代N-BOXは男性も含めた幅広い層から支持を得ました。
さらに開発主査の浅木泰昭氏は、介護ニーズも狙いN-BOX+(プラス)も2012年に世に送り出しています。
現在、ラインナップから消えたN-BOX+ですが、1台で介護も車中泊もキャンプにも出かけられることを目指し開発した、と筆者に明かしてくれたことを思い出します。
その後、2014年に「チョップドルーフ」を採用したN-BOX SLASHを発売。デザインや快適、安全装備、走りなどを進化させながら3代目となる現行型に至っています。
「N-WGN」はちょうどいい高さの軽ハイトワゴン

初代N-WGNは、スズキ ワゴンR、ダイハツ ムーヴなどが牽引してた軽ハイトワゴン市場に2013年に投入されました。
初代N-BOXの全高1,770mmに対して、初代N-WGNは1,655mmと115mmも低く、リヤはスライドドアではなく、一般的なスイング式(ヒンジ式)が採用されています。
とはいえ、ハイトワゴンというだけあって前後席ともに十分な頭上空間を備えています。
室内はセンタータンクレイアウトが採用され、290mmという深さを誇る荷室の床下収納、200mmの後席スライド機構などがポイントです。
2019年に2代目にスイッチし、軽では現在唯一のチルト&テレスコピック機構をステアリングに備え、軽のなかでもっともドライビングポジションが取りやすいクルマになっています。