「安さ」だけでは消費者の信頼・支持を得続けることは困難
当サイトは業務スーパーの品質管理問題について10月3日付記事で報じていたが、以下に改めて再掲載(一部抜粋)する。
――以下、再掲載――
小売りチェーン関係者はいう。
「商品回収が多いということは、それだけ発売後の商品の品質チェックを入念に行って、問題が見つかれば隠さずに正直に公表して対応しているという証しでもあり、一概に『多いから悪い』ともいえない。ただ、ここまで回数が多いと、消費者としては『業務スーパーの食品は本当に買っても大丈夫なのか』と安全性に懸念を持っても仕方ない」
なぜ業務スーパーでは商品回収が多く発生しているのか。流通ジャーナリストの西川立一氏はいう。
「他の大手流通チェーンに比べて、商品回収の頻度が多いように思います。業務スーパーのオリジナル商品はアジアやヨーロッパをはじめとする海外の工場・メーカーからの直輸入が多く、なかなか監視の目が行き届きにくいという面はあるでしょう。発売前にどこまで現物を検査しているのかはわかりませんが、すべての商品の中身を検査することは不可能なので、検査が不完全になっている可能性もあるでしょう。
業務スーパーは安さを売りにする小売チェーンですが、食品の取り扱いにおいて品質の安全性確保は最優先すべきであり、多少のコストがかかっても取り組むべき事柄です。今の消費者は『安さ+安心・安全』を求めており、『安さ』だけでは消費者の信頼・支持を得続けることはできません」
(文=Business Journal編集部、協力=西島基弘/実践女子大学名誉教授)
提供元・Business Journal
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