■被弾後に奇跡の回復を見せる
ソ連軍側もただ手をこまねいていたわけではない。
ヘイヘの足取りを追跡して潜んでいそうな場所を砲撃し、カウンタースナイパー(スナイパーを狙撃するスナイパー)を何人も出動させてヘイヘ包囲網を築いた。
そして遂にカウンタースナイパーの1人が銃を構えていたヘイヘの顔めがけて銃弾を撃ち込んだのだ。
倒れていたヘイヘを運んだ兵士は彼の顔の半分が吹き飛ばされたと話し、即死ではなかったものの出血もひどく間もなくして死亡したと判断された。激しい戦闘の最中であったこともあり、ヘイヘはほかの戦死者の遺体と同じ場所に置かれていたのだが、戦闘がひと段落つき戦死者の遺体を運ぶ段になって、なんとヘイへがまだ息をしていることがわかったのだった。
銃撃を受けて1週間後に意識を取り戻したヘイへは奇跡的な回復力を見せ、戦場への復帰を望んだということだが、複数回の手術が必要とされていたため再び戦場へ戻ることはないまま対ソ戦は終わりを迎えた。

終戦後のヘイへは半ば趣味で猟と農作業に勤しみ、生涯独身のまま2002年に96歳で亡くなった。たった1人でソ連軍を震え上がらせたこのフィンランドの英雄譚はこの先も色褪せることはないのだろう。
参考:「Daily Star」、「Wikipedia」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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