“白い死神”と恐れられたスナイパーはソ連軍を恐怖に陥れ、顎を撃たれても生き残った――。
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■ソ連兵700人以上を1人で殺害した“白い死神”
第二次世界大戦中の1939年11月30日、ソ連軍がフィンランドに侵攻。物量と兵力ではソ連軍に圧倒されていたフィンランド軍だったが、それでもすぐさま抗戦し「冬戦争(Winter War)」が勃発した。
3カ月半ほどで終わった冬戦争であったが、この短い期間に1人で700人以上のソ連兵を殺害した凄腕のスナイパーがいた。
“白い死神(White Death)”と恐れられたフィンランド兵、シモ・ヘイヘは狙撃で500人以上のソ連兵を殺害し、サブマシンガンで200人以上の命を奪ったのだった。

(画像=「Daily Star」の記事より,『TOCANA』より 引用)
スキーも得意であったシモ・ヘイヘは白い迷彩服に身を包み気づかれることなく雪上を移動し、銃座を定めてからは雪に埋もれて周囲に同化し、自分の吐く白い息を防ぐために雪を口に含んでいたという。類まれな視力の持ち主であったヘイヘは、レンズの反射が敵に気づかれること嫌ってスコープは使わず、肉眼で数百メートル先の敵兵を狙い百発百中で仕留めたのだった。
この驚異的な狙撃のテクニックはカモ猟で培われたものといわれている。ヘイヘの狙撃は素早い射撃と精度を両立していたといわれ、狙撃訓練では150mの距離から1分間に16発の的中に成功したという。
実戦でも300メートル以内ならほぼ確実に敵兵の頭部を狙撃したといわれ、最長で450m以上の距離から敵を狙撃したこともある。ヘイヘは的中を確信してから射撃を行ったため的中率はほぼ百発百中であった。

(画像=画像は「Wikimedia Commons」より,『TOCANA』より 引用)