発展し続ける英国女子サッカー界

ローリー氏が2016年からFAで経験したキャンベル氏の施策は、WSLを成長させただけでなく、英国内での女子サッカー人気を引き上げることにも成功したと改めて感じる。

実際、2020年から2021年には英国内の主要放送局『スカイスポーツ』や『BBC』がWSLと契約。2022年7月にはUEFA欧州女子選手権(欧州サッカー連盟)で、イングランド女子代表が優勝を勝ち取ったことにより英国での女子サッカーの地位が決定的なものとなった。当時、決勝戦開催地のウェンブリースタジアム(ロンドン)には、なんと8万7千人を超える人々が集結し、テレビで観戦した人は1,740万人にものぼった。トーナメント全体では約60万枚のチケットが販売され、購入者の39パーセントはZ世代の若者だったという。

2024年2月時点、WSLには日本人選手が9名所属している。今後もWSLを含む英国女子サッカー界は、さらなる先進的変化を遂げていくだろう。日本のWEリーグ発展と共に、ゆく先が非常に楽しみだ。