公募の投資信託は日本で約6,000本もあり、その中から購入対象を選ぶのは容易ではない。初心者であればなおさらであろう。ここでは、初心者でも選びやすい投資信託として、3種類のファンドを紹介する。

コストが安く仕組みが分かりやすい「インデックスファンド」

投資信託はインデックスファンドとアクティブファンドの2種類に大別される。投資信託が運用成果の目安としている指標のことをベンチマークと呼ぶが、このベンチマークに連動することを目指して運用されるのがインデックスファンドである。一方、ベンチマークを上回る成果を目指して積極的に運用されるのがアクティブファンドだ。

インデックスファンドの価格変動は、ベンチマークになる指数と同様の動きになる。例えば、TOPIX(東証株価指数)をベンチマークとするインデックスファンドであれば、TOPIXが1%上昇すれば、当該ファンドも1%上昇する。TOPIXが3%下落すれば、当該ファンドも3%下落するのだ。

日々の経済ニュースで毎日のように目にする指数をベンチマークとしたインデックスファンドであれば、初心者にとってもなじみがあり分かりやすいのではないだろうか。

一例としてTOPIXを紹介したが、ベンチマークとされる指数はその他にもある。日経平均株価(日経225)や比較的新しい指数のJPX日経インデックス400に連動するものもあれば、外国の指数に連動する投資信託も存在する。

インデックスファンドは、機械的にベンチマーク指数と連動することを目指せば良い。その他の調査や分析は必要としないため、コストが低く抑えられる。コストが低いという理由でインデックスファンドを選ぶ人も多い。

一方、アクティブファンドは、ベンチマークを上回るように積極的な運用がなされる。そのため、エコノミストやアナリストといった専門家が経済動向や銘柄を調査しなければならず、その分インデックスファンドより保有期間中のコスト(信託報酬等)が高くなる。

なお、インデックスファンドは、積極的な運用をしたい人には向いていない。指数に連動した平均的な運用結果ではなく、もっとハイリターンを求めるのであれば、アクティブファンドが向いているかもしれない。

年齢に合わせて選べる「ターゲットイヤーファンド」

ターゲットイヤーファンドは加齢に伴い、リスクを抑えるための資産配分を調整してくれるのが特徴だ。

一般的に年齢が高くなると、リスクを抑えた運用に資産配分を変更していくことが望ましい。ターゲットイヤーファンドは運用当初(投資家が若いうち)に、リスクを取って株式などで積極的な運用を行う。投資家が運用を終了する時期(定年退職や年金生活を開始する時期)に、ターゲットイヤーが近づく。それに伴い、リスク資産を徐々に減らすという資産配分の変更が自動的に行われる。

ターゲットイヤーファンドの名称には、西暦年が含まれていることが多い。例えば、2035年に65歳で退職し、運用を終了させて生活に投資資金を利用する予定なら、名称に「2035」が含まれるファンドや、2035に近い西暦年が含まれるターゲットイヤーファンドを選べば良い。

ターゲットイヤーファンドは、年齢に応じて資産配分を調整してくれるという便利さがある分、手数料が高めに設定されている傾向がある。資産配分もファンドごとに異なっているので、自身の納得がいく配分で調整可能なのかよく確認する必要がある。

運用会社から直接購入する「直販投信」

投資にある程度慣れてきたら直販投信というジャンルの投資信託を選ぶという手もある。一般的に、投資信託は銀行や証券会社などの販売会社を経由して投資家に販売されるが、直販投信は運用会社が投資家にファンドを直接販売するものだ。

直販投信のメリットの一つは、販売会社を経由しない分、各種の手数料が安くなることだ。事実、ほとんどの直販投信は購入時手数料がゼロで販売されている。アクティブファンドでありながら、保有期間中の信託報酬も低めに抑えられている。

さらに、直販投信では、運用と個人投資家の距離が近いというメリットもある。通常、運用会社の社員やファンドマネージャーに個人投資家が会う機会は滅多にない。しかし、直販投信の多くは、個人投資家に向けた積極的な情報開示や個人投資家との接点を大切にしている。運用担当者やファンドマネージャーに直接会えるイベントも多く開催されているのだ。

直販投信には、既存金融機関の系列ではない独立系の運用会社が多く、歴史が浅い会社が多い。しかし、それぞれの運用会社が理念をもって、特徴的な投資信託を運用し販売している。理念に共感できる投資信託を見つけて購入してみることもできるだろう。

なお、自社で運用している投資信託しか販売しないため、商品ラインナップは期待できない。多くの直販投信では、多くても数本程度の投資信託しか扱っておらず、投資信託1本だけ販売している場合もある。

投資信託の購入はまずは少額から

初心者が購入を検討できる投資信託を3種類紹介した。この他にも多くの種類の投資信託が販売されている。これらを参考に自身に合った投資信託を探すことができるかもしれない。

投資信託のメリットの一つは少額から投資できる点だ。多くの投資信託は1,000円や1万円から購入可能だ。まずは、数種類の投資信託を少額で購入してみるのもよいだろう。少額でも実際に購入してみることで、どのような値動きをするのか、自身の投資スタイルに合っているかなどを知ることができるだろう。

文・潮見孝幸(金融ライター)

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