かつて音響機器メーカーBoseから販売され人気を博した睡眠用イヤホン「Sleepbuds」。Sleepbuds IIの販売終了以来、後継機の登場を心待ちにしていた世界中のファンに昨年朗報が届いた。3人の元Bose社員が設立したスタートアップOzlo社が「Ozlo Sleepbuds」を開発したのだ。

Ozlo社のSleepbudsは商標取得済み(BoseのSleepbudsはTMマーク)で、Bose社から買収・ライセンス供与された睡眠関連技術を活用したもの。Ozlo Sleepbudsは実質Sleepbuds IIIということになる。昨年Kickstarterで実施されたクラウドファンディングプロジェクトは1か月で5,747人の支援者と2億円以上の資金獲得という大成功を収め、「Project We Love」のバッジを獲得している。

Indiegogoプロジェクトページより引用。Image Credits:Ozlo

従来のSleepbudsの機能がさらに洗練された次世代睡眠用イヤホン

Bose時代からすでにイノベーションの結晶だったこの製品に、Ozloは三大機能「自由な音声ストリーム・バイオメトリックセンサー・スマートケース」を追加し、さらなる進化を果たした。

Ozlo Sleepbudsには当然ノイズマスキング技術を搭載。波の音などの眠りを誘うさまざまなマスキング音が用意されていて、科学的根拠に基づき熟睡を確約してくれる。イヤホン先端には従来どおりアンブレラ形状を採用。物理的に雑音をブロックしつつマスキング音を流すことで、隣で眠る誰かのいびきや救急車のサイレン、爆音バイクといった睡眠の妨げとなる騒音をシャットアウトして朝まで安眠できる。

Indiegogoプロジェクトページより引用。Image Credits:Ozlo

以前のSleepbudsとは異なり、マスキング音以外に“なんでも”好きな音声を流せるのがうれしいところ。音楽、映画、ポッドキャスト、オーディオブック、ASMRなど好きに選べる。しかも、こうした音声が朝まで流れっぱなしということもない。バイオメトリックセンサーが入眠を感知すると、ストリーミング中の音声を停止するか、サウンドマスキングモードに移行するのだ。ポッドキャストやオーディオブックなどのコンテンツを眠る前にどこまで聞いたか確認する必要もない。

Indiegogoプロジェクトページより引用。Image Credits:Ozlo

イヤホンのバッテリーはマスキング音を一晩中流した場合で10時間持続。専用ケースで4回分充電できるので、電源がない場所でも数泊なら使用可能だ。

この充電ケースは、周囲の環境を検知する“スマートケース”へと進化したものである。充電中にセンサーが部屋の騒音や明るさ、温度を検知。これらの情報をもとに、睡眠に関するレポートとフィードバックが翌朝アプリで提供される。さらに、起床時間になると自分だけに聞こえるアラームが鳴るため、隣で誰かまだ寝ていても起こさずに済む。

Indiegogoプロジェクトページより引用。Image Credits:Ozlo

Ozlo Sleepbudsは一般的なイヤホンとは違い、耳にしっかりとフィットして寝返りをうっても外れない設計になっている。一晩中付けていたら耳が痛くならないか不安に思う人もいるかもしれないが、同製品は「快適さ」が鍵で細部にもこだわったもの。柔らかいシリコン製で耳への圧迫感もない。

Indiegogoプロジェクトページより引用。Image Credits:Ozlo