芸歴2年でテレビに出るまで
―――吉本興業に所属したばかりのころ、知名度を上げていくためにどのような工夫をされていたんですか?
知名度に関してはSNSしかないと思っていて。そもそも自分のことを芸人と言うのに、申し訳なくて抵抗があるというか、おこがましいと思っているんですよ。
私のなかで芸人さんって、舞台に立って劇場メンバーになってショーレースで結果を残してみたいな、もう最前線でやっているような方を芸人だと思って。
(一方で)私は、テレビの世界にずっと出たかったんですよね。
マネージャーに「劇場に立ちたくないです、オーディションライブとかも全然興味ないし」って話したら、「でもテレビに出たいんだったら、ライブにプロデューサーさんとかが見に来て、『あの子良いね』って出させてもらえるパターンもあるから、(劇場に立たないと)なかなか難しいと思うよ」って言われました。
「SNSでどれぐらい(フォロワーが)いったら、呼んでもらえるんですか」と聞いたら、「1年目で20万人とかいったら大分箔付くし、文句ない」と言われたんで、「そっちやります」って。そこからですね。
(吉本に)所属したのが2022年3月だったんですけど、その時点では(SNSのフォロワーは)4,000人ぐらいしかいなかったんですよ。
けど、毎日ネタ投稿を続けていったら、4月、5月ぐらいのタイミングで10万人ぐらいになって。12月の2週目ぐらいの時点で19万人だったんですよ。
あと2週間で1万人はちょっと厳しいなと思っていたんですけど、タイミングが良いことに、(出演した)「ザ・細かすぎて伝わらないものまね」(フジテレビ系)が放送されて。
そこで、すごく知名度が上がって4日ぐらいで1万人増えて、12月末の時点で20万人達成できました。
てなったら、それを吉本がちゃんと評価してくれたんですよ。有言実行したこともあって、いろいろなテレビに押してくれるようになりました。
―――芸能界の仕事は、かなり不安定だと思われますが、不安はなかったんですか。
初めての給料が入ったときは「まじか」って思いましたけど。1万円台だったんで。
けど、そのとき社長秘書のバイトもしながらだったので、「最悪この芸能界でうまくいかなかったら別の仕事をしたら良いか」ぐらいにしか思ってなかったですね。
ただ、いろいろな仕事をやってきたなかで、お金のためだと割り切ってたこともあるんですけど、コロナにかかったときに「嫌いなことで、お金稼げないんだ私」と思って。
「年収がちょっと下がったとしても、好きなこととか楽しいと思えることをやって、あとはバイトしたらいいやん、それが多分私の働き方として幸せなんだ」って気づいたので、「うまくいかなかったらやめたらいい。仕事が全然入ってこなくても、バイトでしばらく稼げれば良いかな」と思っていました。
3月5日(火)18時掲載の「周りと一緒で安心するな 元CA→芸人になったCRAZY COCOさんが語る、“直行便”で夢をつかむ方法【インタビューPart2】」に続く