3歳でサディストの兆候を見せる

 デリシ氏は同著の中で、バンディを若い頃に知っていた人々からの話は、彼の精神病理と加虐嗜好の初期の兆候を示していると述べている。

 バンディは3歳の時に、眠っている叔母のベッドの脇にナイフを持って立ち、彼女が目覚めるのを待っていたといわれている。そして目覚めた祖母をナイフで威嚇したというのだ。この頃がすでにサディストの兆候を見せていたということだろうか。

「バンディはついカッっとなって衝動的に殺人事件を起こしてしまった、法を順守する普通の市民ではありませんでした」(同著より)

 彼はまた森の中で捕まえたネズミを八つ裂きにしたり、泳いだりボートに乗ったりしている時にほかの者を溺れさせようとしたことがあったり、生涯を通じて絶えずあらゆる場所で何らかの盗みをしていたことがわかっているという。

テッド・バンディは100人以上を殺害していた? 記録の3倍… 「殺しに慣れている」犯罪学者が指摘
(画像=法廷でのバンディ 画像は「Wikipedia」より、『TOCANA』より引用)

 デリシ氏はその暴力的な犯行には自責の念、罪悪感、当惑、または恥ずかしさの感覚はなく、他者を傷つけることを楽しんでいたと説明している。そしてこの特徴は当時の他の悪名高い連続殺人犯とは一線を画す残忍さであったことを強調している。

 ともあれ刑の確定後、42歳のバンディは1989年にフロリダで電気椅子により処刑された。

 デリシ氏はアメリカ国内における未解決の殺人事件は膨大な数にのぼっており、このバンディのような犯罪者によって報告されていない殺人事件もきわめて多いと指摘している。

 そしてこのバンディが罪に問われた30の殺人事件の背後には、表に出ることのない殺人がその3倍以上、つまりバンディが実際には100人以上を殺害していたとしてもまったく不思議ではないということだ。

 殺した人間の正確な人数を知っているのはバンディ本人しかいなかったといえそうで、もはや“死人に口なし”になってしまうのだろうか。

参考:「Daily Star」ほか

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文・仲田しんじ/提供元・TOCANA

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