協会に渦巻く批判、法人の解散は時間の問題か
水増しの発覚を受けて関係者からは批判の声が高まっているという。事情を知る地元紙記者は話す。
「水増しについては批判が根強い。北海道のブロック紙である北海道新聞では、『起こるべくして起こった』『自浄能力がない』などと陸上関係者の怒りやあきれた声について報じている。背景には2021年に発覚した北海道の補助金不正流用事件も関係しているのだろう」
21年、協会と一部地方陸協が北海道高齢者マラソン大会の補助金を不正流用していた事件が明るみに出た。北海道が公表している資料によると、道の調査結果として以下が発覚した。
(1)補助金の一部を一般財源に繰り入れ、他大会の事業費や団体の運営費に充て、目的外に使用
(2)架空の領収書を作成し過大に補助金を取得し、他大会の経費(宿泊費や交通費など)に充て、目的外に使用
これを受け協会側は、会計を担当する職員の任期に上限を設けるなどの対策を講じたが、それに意味があったのかどうかは、今回の水増しを見れば明らかだろう。「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」202条1項には、一般財団法人は
「定款で定めた存続期間の満了」
「定款で定めた解散の事由の発生」
「基本財産の滅失その他の事由による一般財団法人の目的である事業の成功の不能」
「合併(合併により当該一般財団法人が消滅する場合に限る)」
「破産手続開始の決定」
などの理由で解散するとある。協会によると、日本陸連に支払う予定だったものの滞納している22年度分の登録料は735万2500円。このまま未払いが続くことになれば、協会の解散も時間の問題かもしれない。