■永久凍土に眠る危険なウイルスの特定が急がれる
昨年、専門家チームはシベリアの永久凍土の融解で見つかった4万8500年前のウイルスを復活させたと発表して注目を集めた。
このウイルスは永久凍土の中で数千年の時を経て復活した7種類のウイルスのうちの1つである。7種のうちの“最年少”のウイルスは2万7000年間凍結され、“最年長”のウイルスは4万8500年間“封印”されていたものである。

“封印”を解かれるウイルスの中には新たなパンデミックを引き起こす可能性があるものもあると科学者らは警告している。
2016年、シベリアの熱波により致死性の炭疽菌胞子が活性化し、地元の12歳の少年と2300頭以上のトナカイが死亡する衝撃的な出来事が起きている。
この病気はロシア語で「シベリアのペスト」として知られており、この地域で最後に確認されたのは1941年であるが、専門家はこの年の異常な暖かさによって炭疽菌の“封印”が解かれたことが原因だと考えている。
専門家らは北半球の4分の1が永久凍土の上にあると推定しているが、地球の温暖化に伴い永久凍土の広い地域が現在溶けつつあることを確認している。
地球はすでに産業革命以前に比べて摂氏1.2度高く、科学者らは2030年代までに北極に氷のない夏が訪れる可能性があると指摘する。

クラヴェリー氏のチームは2014年に初めて永久凍土のウイルスを復活させ、2019年以降だけでも13種類の新たなウイルスを発見し、未知の古代の病原体が人類に悲惨な影響を与える可能性があると警鐘を鳴らす。
未知のウイルスであれば対策の取りようもないのだが、いち早く発見できれば先行してウイルス開発に着手することは可能だ。地球温暖化につては抜本的な対策が重要ではあるが、永久凍土に眠るパンデミックをもたらす可能性のあるウイルスの特定も急がなければならない。
参考:「Daily Mail」、「News Week」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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