優れた“花粉媒介者”のマルハナバチを飼育

BioBee 公式サイトより引用

一方、自然受粉の事業は、トマト、ピーマン、ナス、カボチャ、イチゴなどの温室野菜 やリンゴ、ナシ、サクランボ、ブルーベリーなどの露地農園を含む多数の農作物の受粉用に「セイヨウオオマルハナバチ」を飼育するという施策だ。

マルハナバチはミツバチのように蜂蜜を蓄えないため、毎日採集する習性がある。雨や曇り、寒さのなかでもミツバチの4倍の速さで活動し、より多くの花を訪れるという。さらにミツバチの2倍大きく、毛羽立っているため、花を訪れるたびに効果的な受粉を起こせる。

マルハナバチを活用することで、生産者は農産物の品質向上、 収量の増加 、通年の受粉、密閉された場所と開いた場所での受粉などが期待できる。

“持続可能な農業”の高まる需要で存在感を発揮

BioBeeの顧客は主に、害虫管理と受粉に対する持続可能で効果的なソリューションを求める農家や農業関連企業だ。現在、同社の製品は世界50か国以上で使用されている。

今後、国際社会が従来の農法が環境に与える影響について認識を深めるにつれ、持続可能な有機農業ソリューションへの需要が高まることが予想される。

またイスラエルは食糧不足の中で農業の革新を培ってきた国だ。2022年4月に発表されているイスラエル大使館の情報によれば、先進的な研究、起業家精神にあふれた農家や技術者、そして政府の支援により同国のアグリテック部門が生まれ、今ではグローバル志向の企業が500社以上も存在しているという。

BioBeeは単なるアグリテック企業にとどまらず、持続可能な農業のパイオニアとして今後も重要な役目を果たしていくのではないだろうか。

参考・引用元:BioBee 公式サイト

(文・HAYASAKA)