昨今、「UX(ユーザーエクスペリエンス)」はデジタルトランスフォーメーション、ソフトウェア開発、サービスデザイン、プロダクトマネジメント、組織改革など多くの分野で不可欠な要素となっている。

UX設計は単なるプロセスに留まらず、ビジョナリーな発想を育む分野であり、組織がスキルを習得すれば影響力の大きなビジネスを生み出せる。とはいえ、UXデザイナーの業務領域は幅広いため「スキルアップのために何から学べばいいかわからない」という人も少なくない。

こういったニーズにこたえるかたちで、3月15日(金)~17日(日)の期間、東京都墨田区のKFCホールではUXイベント「UX DAYS TOKYO2024」が開催される。同イベントはWeb Directions Eastが主催するもので、UX分野の第一人者によるワークショップ、そのほか交流会を実施予定だ。

ビジョナリー…独創的かつ先見性のあるアイデアを考え、ビジネスで実現化すること

今年のテーマは「ビジョナリーUX」

UX DAYS TOKYOでは、世界のUX業界で注目されているスピーカーを招き、カンファレンスとワークショップを実施予定。

開催7回目となる今年のテーマは「ビジョナリーUX」。2023のテーマ「視点と思考」に続いて、UX設計を行ううえでのより先見の明を身につけることにフォーカスしていく。

講演者として、AI研究で世界最高峰とされるカーネギーメロン大学の助教授、世界最大級のテックマガジンの創業者、イーロン・マスクも実践するビジュアルシンキングの元Google講師などの錚々たる面々が参加する。

ユーザーセントリックAIデザイン設計

UX DAYS TOKYO2024で出展予定のワークショップを一部紹介しよう。

1つ目は、プロダクトデザインの分野の第一人者で、カーネギーメロン大学のヒューマン・コンピューター・インタラクション研究所で助教授として活躍するダン・サファー氏による『ユーザーセントリックAIデザイン設計』。

このワークショップでは、プロダクトマネージャーやAI開発チーム(エンジニア)を対象に、AIプロダクトにおけるブレーンストーミングからプロトタイピング、ユーザーが使うデリバリーに至るプロセスを解説する。参加者は、さまざまなAI技術の最適な使用方法や、既存の製品にAIを導入してユーザーに最大の価値を提供する場所を見つける方法、AIが誤った推測をした場合の対処法などを学べる。