一回り大きくたくましく、スバルSUVの主力へと成長
こうして見た目が2代目までよりかなりズングリして、実際に一回り大きくなったフォレスターですが、各部の寸法やスペックを見ていくと、その狙いがわかります。
全長×全幅×全高の3サイズ全てが拡大されていますが、肝心なのはそれで何が変わったか。
全長以上に大幅延長となったホイールベースによって、後席のレッグスペースが広くなり、リアサスのダブルウィッシュボーン化に伴う後席リクライニングシートの採用で、主に後席の居住性が大幅アップ!
全高アップは最低地上高を引き上げ、リアオーバーハング縮小で拡大したリアのディパーチャアングルと合わせ悪路走破性の向上、そしてもちろん室内高も広げて乗員の座面を上げて見晴らしを良くし、SUVとしての性能と、ここでも居住性や快適性を大幅にアップ!
全幅とともに拡大したトレッドでフロントタイヤの切れ角は増し、ボディが大きくなっても最小回転半径はむしろ小さくなるなど、取り回しは良くなっています。
つまり「日本ウケしたオンオフ問わぬ走りがいいワゴン」から、「北米ウケする広くて快適で悪路走破性の高いSUV」へと、開発目標が一変していました。
その結果、日本では「フォレスターってこういうクルマでいいんだっけ?」と首を傾げられますが、サイズアップのわりに車重は大して増えませんでしたし、EJ20エンジンはNA/ターボともに最高出力向上のほか、低回転からトルクを増やすセッティング(※)。
(※後にNA仕様EJ20は新世代で燃費のいいFB20に置き換わり、よりパワフルなEJ25ターボ搭載車も追加)
しかもまだ5速MT車を選べる時代でしたから、スバリストも気がつけば案外スンナリ「SUVとしてのフォレスター」を受け入れたのでした。
おかげでスバルは、スポーツセダンやスポーツワゴンメーカーとしてだけでなく、SUVメーカーとしても未だに存在感を発揮できているのですから、3代目フォレスターでの「コンセプト大転換」は正しかった、と言えるでしょう。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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