2位：大宮アルディージャ
主なIN選手
- MF泉柊椰：ヴィッセル神戸より期限付き移籍
- MFアルトゥール・シルバ：FC東京より完全移籍
- FW杉本健勇：ジュビロ磐田より期限付き移籍
主なOUT選手
- DF袴田裕太郎：東京ヴェルディへ完全移籍
- FWアンジェロッティ：柏レイソルに復帰後、FC今治へ完全移籍
- FW室井彗佑：横浜FCへ完全移籍
- DF岡庭愁人：FC東京に復帰後、ジェフユナイテッド市原・千葉へ期限付き移籍
クラブ史上初となるJ3降格を味わった大宮アルディージャ。今冬は戦力の大量流出も懸念されたが、最小限にとどめた上で的確な補強に成功している。まず流出した選手を見ると、FWアンジェロッティ、FW室井彗佑、DF袴田裕太郎と昨季苦しむチームをゴールで救ってきた選手が数多くチームを離れた。昨夏同じく得点源になっていたMF柴山昌也も失っていることから、大きな痛手であることは確かだろう。また、昨年期限付きで加入し全試合に出場したDF岡庭愁人も移籍。正確なクロスなどで存在感を発揮していただけに、こちらも流出による影響は小さくないだろう。
しかし、新たにチームに加わる選手の顔ぶれもまた豪華だ。中でも得点力として期待を集めるのはFW杉本健勇。2017シーズンのセレッソ大阪時代、J1で1シーズン22ゴールを挙げたストライカーの働きはチームの浮沈を左右すると言っても過言ではない。中盤には、昨年ヴィッセル神戸でデビューを飾ったドリブラーMF泉柊椰と、Jリーグでの経験も豊富なMFアルトゥール・シルバも獲得。いずれも即戦力として十分に期待できる選手だ。そして、昨年大きな存在感を示したDF市原吏音もトップ昇格を果たすなど楽しみな要素も多い。
流出した選手が昨年見せたチームへの貢献度は確かに高く、手放してしまったことは残念だ。しかし、昨年大卒ルーキーとは思えない安定した働きを見せたMF高柳郁弥や怪我でシーズン途中に離脱したFWシュヴィルツォクら核となれる選手は健在。加えて新戦力には頼れるベテランのストライカーや伸びしろたっぷりのドリブラーと、他のJ3クラブと比較しても豪華な顔ぶれとなっていることから戦力アップに成功したクラブ2位とした。
1位：松本山雅
主なIN選手
- MF安藤翼：SC相模原より完全移籍
- FW浅川隼人：奈良クラブより完全移籍
- MF山本康裕：ジュビロ磐田より完全移籍
- DF高橋祥平：町田ゼルビアより完全移籍
- MF高井和馬：横浜FCより完全移籍
- DF馬渡和彰：浦和レッズより完全移籍
主なOUT選手
- FW小松蓮：ブラウブリッツ秋田へ完全移籍
- MF下川陽太：奈良クラブへ完全移籍
今冬J3クラブで最も効果的な補強に成功したのは松本山雅ではないだろうか。2022シーズンは4位と昇格争いを演じた松本だったが、昨2023シーズンは9位と不本意な結果に終わっていた。かつてはJ1まで上り詰めたクラブとして、2024シーズンこそJ3を脱するために今冬は各カテゴリーから即戦力を多数獲得している。
最前線は、昨年のチームトップスコアラーでありJ3得点王にも輝いたFW小松蓮を失ったが、小松に次ぐJ3得点ランキング2位のFW浅川隼人を獲得。さらにSC相模原からMF安藤翼も補強し、エースの流出による懸念は払拭できたと言えよう。またその他の新戦力を見ても、中盤には長年ジュビロ磐田を支えたMF山本康裕や、長くJ2で活躍し昨年はJ1も経験したMF高井和馬。守備陣にもDF高橋祥平やDF馬渡和彰と経験豊富な選手たちを加え、チームに安定をもたらす働きが期待される。
小松やMF下川陽太といった昨年の主力も失った松本だが、新たに加わった選手たちはいずれも即戦力であり加入後すぐの活躍も十分に見込めることから、戦力アップに成功したクラブ1位とした。J3降格後3シーズン目を迎える松本。多数の新戦力を迎え今度こそJ2昇格を果たせるか、2024シーズンのJ3リーグで最注目のチームであることは間違いない。
