「柳に雪折れなし」とは、思考や行動に柔軟性を持たせ、しなやかであることの大切さを語るときなどに用いられます。
この言葉は、植物の柳の特徴から来ました。
似た言葉に「柳に風」がありますが、2つは異なる意味合いで用いられます。
そこでここでは、「柳に雪折れなし」という言葉について、その意味や由来、類義語について解説します。
目次
・「柳に雪折れなし」とは
・「柳に雪折れなし」の意味
・「柳に風」との違い
・柳の「幹」は折れることもある・・・
・「柳」はこんな植物
・実は種類が豊富な「ヤナギ」
・柳を川岸で見る理由
・「柳に雪折れなし」の類義語
・柔よく剛を制す
・歯亡び舌存す
・まとめ
「柳に雪折れなし」とは
まずは「柳に雪折れなし」について見ていきましょう。
「柳に雪折れなし」の意味
「柳に雪折れなし」とは、柔らかいものは堅いものよりも持ちこたえることがあるという意味合いの言葉です。
しなやかな柳の枝は、雪が積もってもその重みをうまく逃がすことができるために折れることもありません。
対して、堅い木はしなやかさがないため、雪の重みで枝が折れてしまうこともあります。
これが転じて、柔軟なもののほうが剛直なものよりも耐える力が強いことを表現する言葉となりました。
一見弱々しく見えるものでも、しなやかさがあれば持ちこたえることの例えとしても使用されます。
「柳に風」との違い
「柳に風」とは、逆らわなければ災いも受けないことを例えた言葉です。
相手が強い調子であっても、柳の枝が風になびくように、さらりとかわすことで巧みにやり過ごしたりあしらうことの例えとして使用されます。
「柳に雪折れなし」は、うまく耐えることをあらわすのに対し、「柳に風」はうまくかわすことやあしらうことを指します。
柳の「幹」は折れることもある・・・
柳はしなやかで折れにくい植物とされています。
しかし、それはあくまでも枝の話です。
柳の枝は柔らかいが、幹は枝に比べれば堅いので台風や嵐の中で折れることもあります。
例えにされているのは柳の枝であって、柳の木そのものではないということです。