「Loモードつき」の過激なじゃじゃ馬ターボ
ただでさえ「かっとび」だった3代目EP71スターレットですが、1981年にはインタークーラーターボ車を追加、それまでホットモデルだったSi系と競技ベースのRiがEFI自然吸気でネット82馬力のところ、ターボSと競技ベースのターボRはネット105馬力!
翌年発売された3代目ダイハツ シャレードGT-XXの1リッターDOHCインタークーラーターボが同じ105馬力で、スターレットは格下に負けてならじと1988年の改良で110馬力になりますが、どのみち排気量で勝ってますから最大トルクは格上の15.2kg・mです。
EP71はFF化にあたって足回りをフロントがストラット、リアが半固定懸架のトレーリング・トーションビームとして、このサスペンションを新世代レーザーエンジンにも対応した「ペガサス」と宣伝していました。
しかし、この「ペガサス」が再チューニングしたとはいえターボ車のパワーには全くついていけずに走りはジャジャ馬、ホンダ シティターボIIのようなスクランブルブーストではなく、最高出力を91馬力に(トルクも)落とす「Loモードスイッチ」なのも説得力あり。
Loモードは最後の5代目EP91スターレットターボまで続く伝統になりましたが、EP71から91に乗り換えた先輩曰く「クルマの出来が良すぎてLoモードの意味がないくらいだからツマンナイ」だったそうです。
その先輩がドライブするEP71ターボに一度だけ乗せてもらいましたが…いわゆる「走り屋」だったもので片側2~3車線の一般道をアミダ走りでまあ飛ばしまくり、アクセルを変にゆるめると逆にどこへ飛んでいくかわからない、なんて言われましたが本当でしょうか?
他人のクルマに乗って走馬灯が見えたのはその時を合わせて2度くらいですが、EP71ターボでは非常に貴重な経験をさせてもらいました。
そんなスターレットは「かっとび」の自然吸気も「ジャジャ馬」のターボ車もモータースポーツでは大活躍で、スズキ カルタスGT-iやホンダ GA2シティ、あるいは後継の4代目EP82スターレットが登場するまで、同クラスでは主力を張り続けたのです。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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