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実は目的に応じてさまざまな種類がある“パトカー”
「パトカー製造は儲からない」ため作るメーカーは限られる

実は目的に応じてさまざまな種類がある“パトカー”

交番の小さいパトカー“ミニパト”は在庫処分品?不人気な車をあえて採用する理由
(画像=©️yako/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

パトカーにはいくつかの種類があり、普段街中で見かける交通の取り締まりを行うパトカーのほか、要人警護のパトカー、事故処理のパトカー、犯罪捜査のパトカーなど、その目的にあわせて種類はさまざま。交通の取り締まりを行うパトカーの中でも、街中をパトロールする「無線警ら車」や、高速道路などで交通違反の取り締まりを行なっている「交通取締用四輪車」と分かれます。

いずれも動力性能などの条件をクリアしたモデルでなければならないため、比較的排気量が大きいセダンタイプのモデルが採用されており、トヨタ『クラウン』がその代表例となっています。いっぽう、交番等に配備されている「小型警ら車」、通称「ミニパト」は、住宅街などでの取り回しを優先してコンパクトカーや軽自動車が選ばれます。

クラウンがほとんどの無線警ら車や交通取締用四輪車と違い、ミニパトに採用されるモデルはバラエティ豊か。中にはあまり見かけない、人気がなさそうな車がミニパトになっていることもあり、ミニパトは在庫処分品という印象を抱いている人も少なくないようです。

「パトカー製造は儲からない」ため作るメーカーは限られる

交番の小さいパトカー“ミニパト”は在庫処分品?不人気な車をあえて採用する理由
(画像=『MOBY』より 引用)

パトカーにはサイレンやパトランプ、無線など一般的な乗用車にはないさまざまな装備が必要です。これらの装備は警察があとから追加する改造を行っているのではなく、自動車メーカー、もしくは架装専門メーカーが用意したパトカー用に作られた車が購入されています。

購入にあたっては警察庁が国費で一括購入し、一括購入された車ではカバーできない分は各都道府県がそれぞれの事情にあわせて独自の予算で購入します。購入費用の原資はいずれも税金です。

国費で購入する場合は、逆オークション形式でもっとも安い業者が選ばれるため、形式上はすべてのメーカーがパトカーを警察に納入するチャンスを持っているはずですが、実際にはコストをかけてパトカーを作っても安く買い叩かれるためあまりうまみがありません。

そうした中でもパトカー作りを続けていることがパトカーに『クラウン』が多い理由となります。