その左折車、避けても数秒しか変わらないのでは?
車線変更以外の場面でも、周囲の車が自車の進路をふさいでくるケースは考えられます。代表的なのが、右左折時に一旦反対方向へと頭を振る「フェイント」走法でしょう。
それ以外にも、「前の左折車をかわすために進路を右側に変える」といった動きが隣の車線を走る後続車の進路をふさいでしまう場面も考えられます。
「右車線を走行中、左車線の前方を走っている車が、その前の左折車を避けようと、いきなり思い切り車線をまたいできたことがあります。驚いてブレーキの音が響きわたるほどの急ブレーキを踏み、どうにか衝突は避けられましたが……。
『左折車ぐらいそのまま待っていたら?』と思いますし、そもそも私が通りすぎた後は一台も来ていなかったんです。それなのに、わざわざ私の車が近づいた瞬間こっちにふくらんできて、思い出すたびイヤな気持ちになります」(50代女性・パート)
上のお話にあるように、左折車を無理に避けたからといって、短縮できる時間はごくわずかです。隣の車線を通過しようとしている車からすれば、突然自分の側に車を寄せられ、かなりの危機感を覚えるものと思われます。
道路交通法第26条の2第2項においては、車線変更後の進路を後ろから進んでくる車に対し、急ブレーキや急ハンドルなどの操作を強いるような進路変更が禁止されています。さらに同法30条は、交差点の手前の側端から30m以内の部分において他の車を追い越すための進路変更を禁じています。
交差点付近においては進路の異なる車両同士が交錯しやすいことから、急な進路変更が大きな危険を引き起こす可能性も高まるでしょう。数秒の差を惜しんで車線をまたいだり、「ここが曲がるポイントだった」などと急に進路を変えたりすることは非常にリスクのある動きですので、直情的な操作や思いつきでの進路変更は絶対に避けましょう。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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