プラネットX陰謀論とは
陰謀論者たちは最初、2003年にプラネットXが地球に衝突して世界の終焉を引き起こすと予測し、さまざまな“陰謀論”や“終末論”がSNSやYouTubeなどを賑わせた。
1995年の時点で2003年のプラネットXの地球衝突による人類滅亡を予言していたのは作家のナンシー・リーダー氏である。
リーダー氏はゼータ・レチクル星系の宇宙人が彼女の脳に埋め込まれたインプラントを通じてメッセージを送ってきたと主張し、プラネットXが2003年に地球に衝突し人類文明を消滅させると伝えられたことを説明した。

2003年にリーダー氏の予言は外れたのだが、彼女の支持者たちは衝突が予想される年として次に2012年を選択した。これはマヤ暦の終わりと一致していることで、ほかの終末陰謀論などとも親和性の高いものとなった。
しかし2012年にもそのような事態は起こらず、その後に冒頭で述べた「2017年9月23日」が取り沙汰され、翌年の2018年にもプラネットXの地球衝突が騒がれた。
NASAのエイムズ研究センターの惑星天文学者であり、NASA宇宙生物学研究所とNASA月面科学研究所の主任研究員であるデイビッド・モリソン氏は、太陽系探査研究仮想研究所(SERVI)のウェブサイトで、地球滅亡ついて質問する電子メールを毎日約5通受け取っているとかつて述べている。
それまでNASAはこうした質問には慎重を期してノーコメントを貫いていたが、ある日12歳の少女から自分やクラスメートが世界の終わりを恐れているというメールを受け取り、モリソン氏は何か言う必要があると判断したのだった。そして若者が誤った情報や陰謀論に巻き込まれないように、YouTube動画の投稿などをはじめたのである。
「(プラネットXの話が)本当であれば、ウェブサイトに掲載されるだけでなく、通常のニュースメディアに掲載される可能性が高いです。YouTubeで科学者やNASAの職員であると主張する人たちは全員がそうではありません。しかし真実と嘘を見分ける簡単な方法はありません」(モリソン氏)
これは2017年の「惑星ニビル地球衝突」を広めたデイヴィッド・ミード氏に向けられた言葉なのだろう。
「もしニビルまたはプラネットXが実在し、地球へ向かっていれば、天文学者たちは少なくとも過去10年にわたってそれを追跡しており、今では肉眼で見えるようになっているでしょう」(NASA)
現在ではいったん落ち着いているプラネットXと惑星ニビルの“陰謀論”だが、この先再び話題になることがあるのだろうか。それにはやはり来るべく「ベラ・ルービン天文台」の完成と本格稼働が鍵を握るのかもしれない。
参考:「The Sun」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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