正常進化も、セダン低迷に逆らえず消えた2代目(1995年)

「三日天下と呼ばないで」当時はブームを牽引した新世代の3ナンバー高級セダン・三菱ディアマンテ 【推し車】
(画像=『MOBY』より引用)

2代目でなんかボテッとスマートさやエレガントさが失われ、そのまま消えていったのは残念だった

初代が好調な勢いで1995年にはモデルチェンジ、2代目となりますが、その頃になるとFF化された日産の2代目セフィーロ(1994年)、国内向け5ナンバーボディをやめたトヨタの6代目カムリ(カムリグラシア・1996年)と、ライバルも台頭。

バブル崩壊でマツダやホンダのセダンは失速していましたが、手堅い国内大手2社が立ちはだかり、さらにどれもバブル崩壊のツケでコストダウンが目立ち、大型FFセダンもコストパフォーマンスが重視されるようになりました。

それでもディアマンテにはまだチャンスが残されていたものの、せっかく初代で「BMWみたいでカッコイイ」と言われた逆スラントノーズのフロントマスクは普通になってしまい、個性と競争力を失っていきます。

そして三菱自身もパジェロで大いに恩恵を受けたRVブーム、それに続くミニバンとSUVブームの中で4ドアセダン需要は右肩下がりで急激に失われていき、2000年のリコール隠し事件による、三菱自体のイメージ失墜が止めを刺しました。

高級セダンのプラウディア/ディグニティのようにほぼ即時生産中止!とはならなかったものの、その後はパッとした話題にも恵まれないまま、2005年までズルズル売られて後継車もなく販売を終えました。

本当に短い「天下」でしたが、税制改正、3ナンバーブームと時代の先端を走った象徴として、ディアマンテの名は今後も語り継がれていくでしょう。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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