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究極にして最強!ランエボIX MR
耐久レースでも活躍、AT車もあったエボワゴン
究極にして最強!ランエボIX MR
2006年8月、エボVIII MRと同様に「MR(Mitsubishi Racing)」の名を得て登場した究極改良版「ランサーエボリューションIX MR」は、第3世代最後にして最強となる「究極のランエボ」でした。
次の第4世代「エボX」は車格アップしたギャランフォルティス(7代目ランサーの日本名)をベースにした大きく重いモデルで、高級・高性能GTセダン的なキャラクターでも売られたので、純粋なスポーツモデルとは言い難くなっています。
JAF公認競技の車両規則でも、エボXは車両最低重量を50kg軽くできるハンデを設けたほどでしたから、同じ土俵で戦えば加速・旋回性能ともにエボIX MRが最強と言ってよいでしょう。
エボIXからの具体的な改良点はわずかでしたが、ターボチャージャーのコンプレッサーホイールをアルミ合金製に戻す、あるいはマグネシウム合金製でも肉厚のものへ変更(オプションで選択)するとともに、コンプレッサー入口径の小径化など形状を変更。
カタログスペック上の変更はなかったものの、加速の立ち上がりが一段と鋭くなり、GSRで標準、RSでオプション(GTは設定されなかった)のアイバッハ製コイルスプリングで低められた車高などとともに、舗装路での戦闘力が向上していました。
他にはGSRのACDやスーパーAYCといった電子制御デバイスの制御変更もありましたが、輸出用のランサーEX2000ターボ(1981年)以来、スタリオンやギャランVR-4を経て歴代ランエボでも活躍してきた名機・4G63ターボの最後を飾る最終進化系でもあったのです。
ランサーエボリューションとして、そして4G63ターボとして究極の進化を遂げたランサーエボリューションIX MRは、発売から15年以上を経た現在も「最強のランエボ」として活躍し続けています。
耐久レースでも活躍、AT車もあったエボワゴン
なお、エボIXにはランサーワゴンをベースにした歴代唯一のステーションワゴンモデル、「ランサーエボリューションワゴン」(2005年9月)および、同MR(2006年8月)も設定されました。
基本的にはランサーワゴンのフロントマスクや前後フェンダーをエボ仕様として、エボIX「GSR」の6速MTと「GT」のパワートレーンを移植したもので、スバル インプレッサスポーツワゴンWRX(2代目)にはSTIモデルがなかったので、当時のスポーツワゴンでは最強!
6速MTの「GT」と、5速AT(INVECS-II)のGT-Aが設定されてエボVII GT-A以来のAT限定免許ユーザーにも設定されたほか、長いルーフで有利な空力特性や、ワゴンボディでリアが重く前後重量配分に優れるメリットから、スーパー耐久レースにも投入されました。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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