トヨタが人気高級ミニバンのアルファード/ヴェルファイアを全面改良。乗る人すべてが相手を思いやり感謝し合える空間を実現するため、「快適な移動の幸せ」を極めることをコンセプトに据えて開発。ヴェルファイアにはアグレッシブで上質感のある意匠に仕立てた専用グレード「Zプレミア」を設定。プラグインハイブリッド車(PHEV)の投入も予告

トヨタ自動車は2023年6月21日、高級ミニバンのアルファードとヴェルファイアを全面改良して発売した。

トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲トヨタ・アルファード・エグゼクティブラウンジ・ハイブリッド・E-Four 価格:872万円 全長4995×全幅1850×全高1935mm ホイールベース3000mm 車重2290kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費16.5km/リットル 写真のボディカラーはプレシャスレオブロンド、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲トヨタ・アルファード・Z・ガソリン・2WD 価格:CVT540万円 全長4995×全幅1850×全高1935mm ホイールベース3000mm 車重2060kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費10.6km/リットル 写真のボディカラーはプラチナホワイトパールマイカ、『CAR and DRIVER』より引用)

車種展開および車両価格は以下の通り。

■アルファード

Z・2.5Lガソリンエンジン・2WD:540万円

Z・2.5Lガソリンエンジン・4WD:559万8000円

Z・2.5Lハイブリッド・2WD:620万円

Z・2.5Lハイブリッド・E-Four:642万円

エグゼクティブラウンジ・2.5Lハイブリッド・2WD:850万円

エグゼクティブラウンジ・2.5Lハイブリッド・E-Four:872万円

■ヴェルファイア

Zプレミア・2.4Lガソリンターボエンジン・2WD:655万円

Zプレアミ・2.4Lガソリンターボエンジン・4WD:674万8000円

Zプレミア・2.5Lハイブリッド・2WD:690万円

Zプレミア・2.5Lハイブリッド・E-Four:712万円

エグゼクティブラウンジ・2.5Lハイブリッド・2WD:870万円

エグゼクティブラウンジ・2.5Lハイブリッド・E-Four:892万円

トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲トヨタ・ヴェルファイア・Zプレミア・ガソリンターボ・2WD 価格:8SAT655万円 全長4995×全幅1850×全高1945mm ホイールベース3000mm 車重2180kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費10.3km/リットル 写真のボディカラーはブラック、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲トヨタ・ヴェルファイア・エグゼクティブラウンジ・ハイブリッド・E-Four 価格:892万円 全長4995×全幅1850×全高1945mm ホイールベース3000mm 車重2310kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費16.5km/リットル 写真のボディカラーはプラチナホワイトパールマイカ、『CAR and DRIVER』より引用)

今回の全面改良で4代目に移行するアルファードと3代目に移行するヴェルファイアは、大切な家族との移動や大事な顧客の送迎といったシーンで、運転する人も、後席に乗車する人も、乗る人すべてが相手を思いやり感謝し合えるような空間を実現するため、「快適な移動の幸せ」を極めることをコンセプトに据えて開発。具体的には、日本国内で使用するのに大きすぎないボディサイズと広い室内空間を維持しながら、“Forceful×IMPACT LUXURY”というデザインキーワードをもとに突進するような力強さと躍動感の実現、人が不快に感じる振動や騒音を徹底的に低減して高級セダンに匹敵する快適性の創出、上質で快適な時間を提供する“おもてなし”の思想に基づいた装備類の採用などを実施する。また、アルファードとヴェルファイアそれぞれの個性を従来以上に明確化。ヴェルファイアは専用のサスペンションチューニングやボディ補強、パワートレインの採用により“運転する喜び”を提供し、合わせて専用グレードとして「Zプレミア」をラインアップした。

エクステリアに関しては、“Forceful(重厚・勢い)×IMPACT LUXURY(次世代高級)”をキーワードに全体的なカタマリ感を意識し、あたかも闘牛が躍動しているかのようなモチーフのデザインに取り組む。フロント部には突進するような力強さを生み出すべくエンブレム部分が最先端になる“逆スラントフェース”とし、合わせてグリルのメッキ加飾と連続するシームレスなLEDデイタイムランニングランプ機能付きLEDクリアランスランプや新造形の異形3眼LEDヘッドランプを配して、力強くかつ先進的なマスクを演出する。グリルはアルファードが多数のスクエアパネルを放射状に配したデザインで、ヴェルファイアが太い横バーを放射状に配したデザインで仕立て、同時にバンバーサイドもモデル別に独自のアレンジを施した。一方でサイドビューは、地面を蹴り出すような力強さが感じられるよう、ダイナミックに凸凹を持たせた“凸凹MAXサイドシルエット”を導入。さらに、ロングホイールベースを活かした伸びやかなラインや、フロント部から流線的に上昇するルーフ形状、前後席を融合させたガラスキャビンおよび一筆描きのメッキモールを配して、圧倒的な存在感と高級感を具現化する。そしてリアビューは、スクエアなフォルムを基調にブラックアウトした逆台形のパネルとシャープな造形のLEDコンビネーションランプ、エアロスタビライジングフィンを配したアウターレンズ、厚みのあるバンパーなどによって、ひと目で高級ミニバンと分かるエレガントかつ堂々とした後ろ姿に仕立てた。コンビネーションランプ自体はアルファードが多数のスクエア形状LEDランプを組み合わせたデザインを、ヴェルファイアが凹状のLEDランプを2つずつ組み合わせた4連ランプと一文字に光を放つ横バーを組み合わせたデザインを採用する。また、新設定のヴェルファイア・Zプレミアにはツヤ有黒塗装のフロントグリル/ヘッドランプカバー/フロントバンパーガーニッシュ(エグゼクティブラウンジはガンメタ塗装)や、漆黒メッキ加飾のグリルモール/フォグカバーモール/ドアウィンドウフレーム/リアスポイラーモール/バックドアガーニッシュモール(エグゼクティブラウンジはメッキ加飾)、スモークメッキ加飾のフロントバンパーモール/サイドモール/リアバンパーモール(エグゼクティブラウンジはメッキ加飾)を専用装備。ボディカラーはアルファードがプレシャスレオブロンド、プラチナホワイトパールマイカ、ブラックを、ヴェルファイアがプラチナホワイトパールマイカ、ブラックをラインアップした。

トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲エクステリアは“Forceful×IMPACT LUXURY”をキーワードに全体的なカタマリ感を意識し、あたかも闘牛が躍動しているかのようなモチーフのデザインに仕立てる。写真はアルファード・エグゼクティブラウンジで、足もとには225/65R17タイヤ&6.5J×17スパッタリング塗装アルミホイールを装着、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲サイドビューは地面を蹴り出すような力強さが感じられるよう、ダイナミックに凸凹を持たせた“凸凹MAXサイドシルエット”を採用。写真はヴェルファイア・Zプレミアで、足もとには225/55R19タイヤ&ブラックスパッタリング塗装7J×19アルミホイールを組み込む、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲フロント部は突進するような力強さを生み出すべくエンブレム部分が最先端になる“逆スラントフェース”を採用。合わせてグリルのメッキ加飾と連続するシームレスなLEDデイタイムランニングランプ機能付きLEDクリアランスランプや新造形の異形3眼LEDヘッドランプを配して、力強くかつ先進的なマスクを演出する。グリルはアルファードが多数のスクエアパネルを放射状に配したデザイン(写真・上)、ヴェルファイアが太い横バーを放射状に配したデザイン(同・下)で仕立てる、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲リアコンビネーションランプはアルファードが多数のスクエア形状LEDランプを組み合わせたデザイン(写真・上)、ヴェルファイアが凹状のLEDランプを2つずつ組み合わせた4連ランプと一文字に光を放つ横バーを組み合わせたデザイン(同・下)を採用、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲ヴェルファイア・Zプレミアはツヤ有黒塗装のフロントグリル/ヘッドランプカバー/フロントバンパーガーニッシュや、漆黒メッキ加飾のグリルモール/フォグカバーモール/ドアウィンドウフレーム、スモークメッキ加飾のフロントバンパーモール/サイドモールを専用装備、『CAR and DRIVER』より引用)

パッケージングの面では、日本の駐車場要件(全長5m未満、全幅1.85m以下)を守りながら、“体脂肪率0パッケージ”をキーワードに徹底的に無駄スペースを排除。従来型以上の室内空間と平板になりがちなミニバン側面で倍近い抑揚を実現する。ボディサイズは従来比で45mm長く、それ以外は同寸の全長4995×全幅1850×全高1935(19インチタイヤ装着時1945)mm/ホイールベース3000mmに設定した。また、全幅1850mmの制約の中で大径タイヤを組み込むために、製造工程において構成部品のばらつきを最小にするよう特別管理を実施する。一方、ステアリング角度を従来の30.4度から25.9度まで立てることで、乗用車のような自然なドライビングポジションを創出。さらに、リアスライドドア開口幅を従来比で40mm拡大(820mm)し、合わせてセンターピラーアシストグリップ長を135mmロング化(620mm)するとともに、サイドのユニバーサルステップ高を220mmと低く設定して、優れた乗降性を実現した。半分開いてドアストップした状態から直感的に開く/閉じるの操作ができるようにアレンジしたワンタッチシーソースイッチをスライドドアアウトサイドハンドルに組み込んだことも、乗降時の利便性アップにひと役かっている。

トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲日本の駐車場要件(全長5m未満、全幅1.85m以下)を守りながら、“体脂肪率0パッケージ”をキーワードに無駄スペースを徹底排除。ステアリング角度は従来の30.4度から25.9度まで立てることで、乗用車のような自然なドライビングポジションを実現、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲半分開いてドアストップした状態から直感的に開く/閉じるの操作ができるようにアレンジしたワンタッチシーソースイッチをスライドドアアウトサイドハンドルに組み込む、『CAR and DRIVER』より引用)
トヨタ・アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」を追求して進化
(画像=▲サイドのユニバーサルステップ高を220mmと低く設定して優れた乗降性を実現、『CAR and DRIVER』より引用)

2/2/3名乗車の3列シートで構成するインテリアは、オーナーが優越感に浸れるドライバーズ空間と、ゲストがくつろぎともてなしを感じる後席空間でアレンジする。クルーザーをイメージしてデザインしたドライバーズ空間は、左右へのダイナミックな動きと重厚なコンソールでオーナーを心地よく包み込むコクピットを提供。計器盤には12.3インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイ(メーター照度コントロール付)とカラーヘッドアップディスプレイを、センター部には14インチ高精細HDディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plusを設定する。また、インパネおよびドアトリム加飾はエグゼクティブラウンジが屋久杉のうずら杢をモチーフとした「UZURAMOKU」と光沢感あるエンボス加工の合成皮革との組合せを、ZプレミアとZはマットな質感の木目調加飾「DARK BROWN」とエンボス加工を施した品のある合成皮革とのコンビネーションを採用した。

一方でプライベートジェットをイメージして仕立てた後席空間は、左右の人が共有スペースとして使用できる天井中央に着目して、圧迫感を出さないように薄型にしつつ照明機能や収納等を集約したスーパーロングオーバーヘッドコンソールを装備したうえで、このコンソールから繋がる大胆な配色構成とすっきりとしたした天井まわりによって卓越した空間を演出。また、運転席と2列目シートおよび3列目シートとの距離は従来型比でそれぞれ5mm/10mm広い前後席間距離を確保した。