ブルキナファソでは、アフリカ軍団が新ロゴを掲げて初めて登場した。そこには、2022年にクーデターで権力を掌握した軍指導者イブライム・トラオレ暫定大統領を守るボディーガードとして、ロシアの治安部隊100人が割り当てられていたという。

しかし、ワグネル傭兵部隊のアフリカ軍団への統合プロセスでは問題も生じている。昨年10月、中央アフリカ共和国の北西部のコキ町近くの金鉱山で、ロシアの制服を着た兵士(元ワグネル傭兵とみられる)が虐殺を行った。そこで彼らは鉱山を乗っ取るために少なくとも16人の鉱山労働者を殺害した。

ワグネル傭兵部隊は2014年以来、シリア、マリ、スーダン、中央アフリカ共和国など、ロシアにとって戦略的および経済的に関心のあるアフリカのいくつかの国で活動してきた。そこで彼らは重大な戦争犯罪を行い、人権侵害で繰り返し告発されてきた前科がある。なお、アフリカにおけるロシア軍の新たな司令部は中央アフリカ共和国の首都バンギに設置される予定だという。

いずれにしても、ロシアは中国と同様、アフリカ大陸で豊かな地下資源を獲得すると共に、軍事的、経済的基盤を着実に構築しているわけだ。西側情報機関筋によると、ロシアはリビアに軍事拠点を構築し、そこから欧州全土を監視するというのだ。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年2月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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