2023年12月に3.4億ドルの資金を調達
2023年12月に発表されたUdaanの資金調達は、英国の商業銀行M&Gが主な融資元だ。すでに資本参入しているベンチャー・キャピタルのLightspeed Venture PartnersとDST Globalも融資に加わっている。
コロナ禍がインドのeコマース普及の契機となり、2021年だけで同国は40社のユニコーンを記録している。Udaanもその急流に乗った1社だ。
今回の3億4000万ドルという額面は、2023年のインドのスタートアップでは最高記録となる。複数のメディアによると、資金調達の目的は新規株式と負債の転換(転換社債)としての運用が検討されているとのことだ。
転換社債とは、スタートアップの融資方法としてよく使われる方法で、融資額を債券(借用書のようなもの)として発行し償還日になると、元本が融資元に変換される仕組みになっている。発表時点では、まだ正確なUdaanの評価額については明かされていない状況だ。
Udaanは今後もさらに飛躍していくか?
Udaanの評価額は、2021年1月の資金調達ラウンド後の時点で32億ドルを記録している。
しかし、それ以降は赤字が続いた。以前の負債も転換社債としているため、償還時期がきている可能性や、今回の融資の特性からも実質の評価額は現状よりも低くなるとの指摘もある。
ただ、ユニーコーンクラスになると転換社債は債券というよりは、条件がまだ決まっていない株式(将来の)として扱われることが多いという。シリーズDを最終段階としてIPO(証券取引所への新規上場)に進むケースも少なくない。今回の融資も、近い将来の上場が期待されている裏付けとする見方もあるようだ。
今後、Udaanは飛躍していくのだろうか。2024年度の動きに注目したいところだ。
参照:Udaan公式サイト
(文・MI001YOU)