佐藤氏の提案は
この佐藤氏の発問のもと、この日研修に参加した全審判員による活発なディスカッションが繰り広げられることに。「複数の映像を(同時に)何回も流してチェックするのではなく、ボールにプレーしたことがはっきりと分かる映像があったので、それを1画面にして流せば良いのでは」と、ある審判員が最適な映像選びについて語った後に、佐藤氏も主審に対するVARの進言のしかたについてこのように提案している。
「僕がこういうシーン(DOGSO)を見ていると、イエローカードにした理由は何ですか、レッドカードにした最大の理由は何ですか。こういう聞き方(をするVARが多い)。たとえば『ホールディング』(相手選手を掴む反則)と主審から言われれば、その反則をとっているのかと(主審の意図が)分かる。何の反則をとったのかを訊く。この言い方も(方法の)ひとつですよね」
判定の正確さと、VARレビューにかかる時間の短縮の二兎を、佐藤氏や各審判員は追っている。彼らがこなしている厳しい研修が、今2024シーズンのレフェリングに活かされるのを願うばかりだ。