ルール変更で高まるインターンの重要性

―――インターンルールが変更された25年卒は、インターンへの取り組み方に変化があったのでしょうか?

沖本さん:インターンシップへの注目度は年々高まってきていましたが、ルール変更となった25年卒も、さらに関心が高まっていることがわかっています。

2023年12月に発表した「インターンシップ参加率」の統計をみると、24年卒とくらべて、参加率が上昇しているんですよね。約9割の学生がインターン・仕事体験に参加しています(24年卒より3.3%増)。


引用:マイナビキャリアリサーチLab 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)

―――インターンルール変更をふまえて、企業にはどのような動きがあったのでしょうか?

沖本さん:学生だけではなく、企業もインターンへ力を入れています。実際に、25年卒への企業のインターン実施状況は、過去最高の数値を出しています。


引用:マイナビキャリアリサーチLab マイナビ2024年卒企業新卒内定状況調査

東郷さん:実施率が上昇したのは、新型コロナウイルスによる行動制限がなくなり、インターンを再開した企業が増えたことも要因の1つだと予測できます。とはいえ、多くの企業が採用にポジティブな姿勢を見せ、インターンルール変更に対応した部分も大きいと考えられます。

―――学生だけではなく、採用側の企業もインターンを重要視しているのですね。

沖本さん:そのとおりです。ルール変更前の統計だけみても、インターンを実施した企業のほうが、採用充足率が高い、つまり採用に成功しているという結果がでています。



引用:マイナビキャリアリサーチLab マイナビ2024年卒企業新卒内定状況調査

学生としても、インターンで実際の職場の雰囲気を感じ取れていた方が、安心して入社ができますよね。

―――インターンルール変更後、サマーインターンとウインターインターンのあり方に変化が出る可能性はありますか?

東郷さん:サマーインターンの時期に、インターンが活発に開催される可能性があります。

ルール変更後、インターンの実施には5日以上のプログラムが必要になりました。サマーインターンであれば、学生・企業ともに長期の計画を立てやすく、インターン開催に適していると考えられます。

一方で、休み期間の短いウインターインターンは、インターンルール変更にのっとった長期プログラムを打ち出しにくいかもしれません。

後編では、インターンルール変更をうけて、26年卒が取るべき行動や注意点について深掘りしていきます。