NFLの頂点を決める「スーパー・ボウル」では、試合に加えて、豪華アーティストによるハーフタイムショーにも大いに注目が集まる。
今年の試合は2月11日、ネバダ州ラスベガスのアレジアント・スタジアムでカンザスシティ・チーフスとサンフランシスコ49ersが対決する。
当日は、グラミー賞を8回受賞している歌手アッシャーがハーフタイムショーのヘッドライナーを務める。さらに、チーフスのスター選手、トラヴィス・ケルシーと交際中で、前日まで東京公演を予定しているテイラー・スウィフトが観戦に訪れるかどうか、ファンの期待が高まっている。
ライブパフォーマンスにハプニングはつきものだが、2004年のジャネット・ジャクソンの胸ポロリ事件を覚えているファンも多いだろう。
問題が起きたのはパフォーマンスの最終曲「Rock Your Body」のクライマックス、サプライズで登場したジャスティン・ティンバーレイクが、ジャネットの衣装を剥ぐ仕草をしたところ、ニップルシールドのついた右胸が露わになった。テレビに映ったのは一秒ほどだったが、全米から苦情が殺到。その数は54万件に上ったと言われ、制裁金をめぐって連邦通信委員会とCBSが最高裁まで争う事態に発展した。この騒動は「ニップルゲート」と呼ばれ、ハーフタイム史上最悪の出来事として今も語り継がれている。
当時のニューヨークタイムズの報道によると、ショーをプロデュースしたMTVとCBS、NFL関係者の前では、ジャネットの服を剥がすようなリハーサルは行われていなかった。
当初ジャスティンがジャネットのスカートを脱がしてレギンスを露出する計画もあったが、スカートが重すぎることが判明。製作側の幹部は、「露出する」計画は取りやめになったと話したという。
騒動後、ジャネットのスポークスマン、スティーブン・フヴェイン氏は「衣装の不具合」によるものと説明。ジャスティンがゴム製のビスチェを剥がして「赤いレースのブラジャーを露出させる」予定だったが、「衣服が壊れた」と事情を述べた。