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再生を目指す三菱のイメージリーダーとして
不遇の時代…それでも進化を続ける新たな「ランエボ」
再生を目指す三菱のイメージリーダーとして
MOBY編集部がAIに聞いた「30〜50代のクルマ好きが気になる名車」に歴代モデルがノミネートされるほどの人気を誇り、今でも復活が望まれる4WDターボの名車、三菱 ランサーエボリューション。
WRCを戦うグループAラリーマシンのホモロゲーションモデルとして生まれ、エボVII以降はWRカーへの以降で本来の役割は終えたものの、2000年代初頭に起きたスキャンダルからの再生を目指す三菱のイメージリーダーとして、引き続き進化を続けました。
今回紹介するのは2003年にデビューした「エボVIII」ことランサーエボリューションVIIIと、2004年に登場した改良版エボVIII MRです。
不遇の時代…それでも進化を続ける新たな「ランエボ」
2000年代前半という時期は、ランサーエボリューションのようなスポーツモデルにとって、何重もの足かせに苦しめられる苦難の時代でした。
1990年代からのRVブームで激減した需要、2002年を最後の猶予とした厳しい排ガス規制によって数多くのスポーツカーがその歴史を終え、あるいは中断を余儀なくされていったのがひとつ。
さらにWRC(世界ラリー選手権)のように国際的なモータースポーツイベントでは、日本の自動車メーカーを除けば高価で量販などできなかった、4WDターボの市販車ベースによるグループAマシンで戦い続ける事に無理があり、新規参入を促すWRカーの創設。
加えて三菱の場合、2000年に「リコール隠し事件」の発覚でブランドイメージは地に落ち、あれほど熱心だったスポーツクーペや高級サルーンを継続するなど、あらゆる意味で不可能になっていたのです。
再生のカギとなる救世主は軽自動車のeKワゴン(初代2001年)やコンパクトカーのコルト(2002年)でしたが、モータースポーツで活躍した栄光の日々をイメージリーダーとして活用すべく、クロカン車のパジェロとともにランサーエボリューションも存続決定。
エボVII(2001年)や、一般向けGT的要素を持たせたエボVII GT-Aに続き、2003年1月にデビューしたのがランサーエボリューションVIIIでした。