Tokopediaのミッションは「テクノロジーによる商業活動の民主化」

Tokopediaにより、インドネシア地方の小売業者は全国規模でビジネスを展開できるようになった。日本の有名企業も多数出店しているが、ショップを展開する事業主は大学生や主婦などさまざま。「誰でもどこでも何かを始め、発見できるプラットフォームの構築」が現実のものとなっている。

さらに、同社は各地の生産者を支援し、ローカル製品の生産と流通を促進する取り組みも行っている。かつては自らも地方出身の苦学生だったTanuwijaya氏が、創業当初のビジョンを忘れていないことがうかがえる。

じつはTanuwijaya氏は日本の漫画『One Piece』の大ファン。今でも、Tokopediaの企業ページで「William’s Favourite comic book」の文字列をクリックすると、Tokopediaのカテゴリ「one piece comic book」のページが開くのだ。

『One Piece』の主人公に影響され、社員のことを「Nakama」と呼ぶ同氏。スタートアップの旅を海賊船の航海になぞらえ、インタビューでこう語っている。

Tokopedia公式サイトより引用

「Tokopediaという会社を築くうえで、自分が海賊王になったつもりで行動しています。仲間を集めてともに目標を達成するうえで必要なものは4つです。1つ目は“宝島”で、これは企業ミッションです。2つ目の“コンパス”は企業バリュー、3番目は“宝の地図”で企業ストラテジー。そして最後に“北極星”は、企業フィロソフィーにあたります。Tokopediaは、ごく初期段階からこの4つを明確に基礎に据えてきました」

世界が注目するインドネシアEC市場を開拓したTokopedia。同社のミッションは達成され、Tanuwijaya氏はインドネシアン・ドリームを実現させたかに見えるが、“海賊王”としての冒険の旅は続くようだ。

引用元:Tokopedia
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