今季の展望
ビンチョウは回遊魚だけに、年によるムラが激しいのは避けられない。今季に限っていえば、あまり芳しくない状況が続いている。初期はギャンブル性が高いとはいえ、船中完全ボウズといった日も多く、絶対数の少なさがうかがえた。
実は年が明けて正月2日に志摩沖へ出撃したのだが、これまた船中で誰もカスリもしない完全試合を達成。昨年の正月にはすでに小トンが多く上がっていたことを考えれば、遅れているのか、はたまたハズレ年なのか。まだ判断はできないが、2月に入れば状況が上向くと信じたい。
トンジギのタックル
前述の通り、青物タックルの流用が効く。ブリを想定したジギングロッドだが、ベイトタックルがお勧めだ。理由は使うジグが300g以上の重量級であることと、この釣りに速い誘いが必要ないことが挙げられる。もちろんスピニングタックルでもいいが、体にかかる負担がベイトタックルよりもはるかにきつい。
リール
ベイトならシマノ2000番以上。PEライン3号を300m以上負けることが必須条件だ。スピニングならパワーギアタイプで、シマノ8000番クラス。いずれもPEライン4号を300m巻ける。
リーダー
フロロカーボンラインかナイロンライン60~80lb。号数でいえば15~20号。長さは6~7m。PEラインとリーダーは、FGノットなど摩擦系ノットでしっかり締め込んで結束しておこう。
ジグ
前述した通り300g以上の重量級を使用する。主に使われているのは、セミロングやロングジグ。なぜロングかと聞かれたら、引き重りしないから。正直ビンチョウという魚、あまりジグを選ぶ方ではない。
言い方を変えればジグは、ビンチョウの泳層に届けられれば何でもいいと言ってもいい。そして重量級だからこそ、長時間シャクっていられる引き重りのしないロングジグなのだ。
もちろん同じ300g以上のスロー系やショート系でも、十分釣果は見込める。だが実際海中に投じてみれば分かるが、その引き重りたるやハンパではない。
フック
フロントに1本か2本が基本。シャクっているときに、ジグ本体を抱かないことが絶対条件だ。上げるたびにフックがジグを抱いていれば、ジグとフックのバランスが悪いということ。どちらかを替えるようにしよう。
テールにフックを付ける人も多いが、フロントに掛かった場合、テールフックが顔や胴に刺さってジグが横向きになり、抵抗で強烈に重くなる。魚が大きくなればなおさら負担が増えるため、フックはフロントだけにしておきたい。
フックは自作もできるが、完成品が多く販売されているのでそれを使えば間違いない。商品名を上げると、ヴァンフックのジゲングリッピー7/0、カルティバのミディアムブルーチェイサー9/0、ステキ針のファイター幻アシストシングル4/0など。