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ハイテク装備を満載しつつMT車も残した6代目(2017年)
ハイテク装備を満載しつつMT車も残した6代目(2017年)
2017年2月にモデルチェンジした6代目では、いよいよスズキの軽自動車としても主力の座を2代目スペーシアへ譲り、アルトとスペーシアの中間で構えるベーシックモデルとなって、主にデザイン面で「初代の初心」へと帰ります。
もっとも素直に先祖帰りしたのはフロントマスクの雰囲気が初代と似た標準車の廉価グレードで、上級グレードのFZは標準車でもカスタム的な重厚感のある横長基調のマスクを採用。
全車共通だったのはリアバンパー上端にテールランプを移したことで、これにより大きくガバッと開くリアハッチ開口部は、完全に初代ワゴンRの再来であり、復活したリアクォーターウィンドウで改善された後側方視界と合わせ、原点回帰で実用性を向上させています。
中身の方は5代目からの正常進化ですが、S-エネチャージ改め「マイルドハイブリッド」車はモーターアシスト作動領域を広げ、0km/hから発進時に短時間のクリープ走行(※)、さらに100km/hまでの高速域でもアシスト可能となり、さらに低燃費となりました。
(※マイルドハイブリッド車のISGクリープ走行は2019年12月の改良でR06Dエンジンへ更新された際に省略)
その他、予防安全性能でも衝突被害軽減ブレーキを強化し、先代で初採用した時には赤外線レーザーレーダーで低速域をカバーする程度だったのが、6代目の2023年12月時点ではステレオカメラ式の「デュアルブレーキサポート」へ進化。
全車速追従式アダプティブ・クルーズコントロールや車線逸脱警報などのハイテク装備が利用可能となった一方で、5代目でも発売直後を除き設定した5速MT車をモデルチェンジ数カ月後に追加設定、今や数少ない「MTで乗れる軽乗用車」でもあります。
特にスポーツモデルでも商用モデルでもない「普通の軽自動車でMT車」は、ワゴンRだけとなりました(マツダへOEM供給している「フレア」にMT車はない)。
ワゴンRスティングレー(4代目)
標準車と同様の改良でモデルチェンジしたスティングレーですが、標準車上級グレード「FZ」が新たにカスタム的な役割を果たした事もあり、縦長ヘッドライトでいかつい雰囲気を持った、フロント周りが全く異なる思い切ったデザインを採用。
ただし販売の主流とならなかったのか、標準車のFZが後述するカスタムZへ発展すると、スティングレーはターボ車のみとなりました。
ワゴンRカスタムZ
2022年8月の改良で標準車上級グレード「FZ」を発展解消、新たな派生モデルとして設定し直したのが「ワゴンRカスタムZ」。
初代スペーシアカスタムZがそうだったように、モデル末期に次期型デザインの方向性を模索する意図があると思われ、標準車カスタム仕様と言えたFZの延長線上で、ワイルド&アグレッシブなフロントマスクが採用されています。
自然吸気エンジンとターボエンジンがともに設定されており、販売実績次第ではターボ車のみとなったワゴンRスティングレーに代わって、次期「ワゴンRカスタム」の原型となるかも知れません。
ワゴンRスマイル
ダイハツ ムーヴキャンバス(初代2016年)の好評に影響されたか、珍しくスズキが追従する形で2021年9月に追加された、後席両側スライドドア式の軽トールワゴン。
6代目ワゴンR派生車…というより、2代目スペーシアのロールーフ版に近い作りをしており、スペーシアやハスラーからの流用部品をうまく組み合わせて、独特のフロントマスクには賛否あるとはいえワゴンRシリーズの販売実績を劇的に改善されました。
その勢いを考えると、次の7代目ワゴンRはワゴンRスマイルの正常進化版として生まれ変わるのかもしれませんが、従来の後席ヒンジドア車や5速MT車も残してほしい…というユーザーも多そうで、次のモデルチェンジでスズキがどう対応するのか気になります。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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