メッセージアプリ「LINE」では2023年末頃から、実在する企業名を騙る何者かがプレゼント企画のLINEメッセージをばらまいています。しかも「チェーンメール」のように転送うながす方法で。
「クリスマスプレゼント」や「お年玉プレゼント」という内容で、「友達に転送すると○万円プレゼント」といった流れで拡散するよう仕向けているのです。
LINEではこの状況について深刻にとらえており、1月11日には公式X(旧Twitter)を通じて注意喚起を発信。添付されたURLにはアクセスしないよう、拡散しないよう呼びかけています。
ということで、流行が確認された昨年末からしばらく時間はたちましたが、問題のチェーンメールならぬ「チェーンLINE」を入手することができました。
送り主の名義は「ユニクロ」。もちろん偽ものです。
一体どんな内容になっているのか?読者命名「プロ詐欺ラレヤー」としては黙っているわけには行きません。一足遅く潜入してみました。
■ 偽ユニクロの「クリスマスプレゼント」企画
2023年末頃からLINE上で流行している、「有名企業のなりすましによるプレゼント企画」。
勝手に名前やロゴを使われている企業は、分かっているだけで「イオン」「セブン-イレブン」、そして今回の「ユニクロ」とあります。いずれも日本を代表する大企業であり、信頼感は抜群です。
勝手に名前を使われている各企業もこの事態を把握しており、公式サイトなどに注意喚起を掲載。「ユニクロ」も「ユニクロを装ったメール・SMS・サイトなどにご注意ください」のページに掲載しています。
が、実際どういう内容なのか、詳しい手口まではどこも紹介していません。今後もまた「春のプレゼントキャンペーン!」「節分プレゼント企画」などやらかしそうなので、この機会に手口をじっくり紹介していきます。
今回入手した「偽ユニクロ」によるプレゼント企画のLINEは、編集部スタッフのもとに昨年末、知人から送られてきたものです。
送った本人は送ったあと人から指摘されるまで、「詐欺」であることに気がつかなかったそう。やはり大企業の看板ということもあり、つい信じてしまう人は一定数いるようです。
■ 潜入してみた
ここから潜入開始です。
入手した問題のLINEに書かれているURLをタップすると、「おめでとうございます」のメッセージがババーンと登場。
どうやら、何かに当選したらしいので、そのまま進みます。画面に書かれている「ギフトを受け取る」をタップ。
すると次に出てきたのは「おめでとうございます!」と書かれたアンケートページです。アンケートに答えると、なんと5万円がもらえるらしい。さっそくアンケートに答えます。
するとその後、プレゼントボックスのページが表示されました。どうやら複数の中からどれか選べということのよう。ちなみにこのページ、下にスクロールするとプレゼントを貰った人からの感謝の声が掲載されています。ただ……名前のほとんどが外国人。なぜ……。
気を取り直して続きを紹介します。プレゼントボックスの1つを選んでタップすると……お、お金が出てきました。ということは当選!?
再び「おめでとうございます」のメッセージ。
このサイトは何回「おめでとう」を言うんだ。
で、さっそくその当選金を受け取ろうとした瞬間、次から不穏な展開になります。