まず、大学側のブランディングが上手なことです。慶応大学と言えば頭脳明晰なだけではなく、品が良いイメージがあります。おそらくハーバード大学を参考に、大学のバリューを上げるマーケティングをしっかり行っているのだと思います。

その大学のブランディングにより、卒業生も大学名を出すことに誇りを持ち、その高い帰属意識が大学の価値向上に結果的に貢献しています。

大学側と卒業生側がお互いに価値を高める好循環(ポジティブフィードバック)を生み出しているのです。

慶応大学の卒業生は自分の子息を慶応に入れたがり、何代にもわたって大学との縁を深めていくことに価値を感じています。これも他の大学には、あまりないことだと思います。

少子化により日本の大学教育は大きな曲がり角に来ています。これから存在価値のない大学は淘汰されていく運命にあります。

そのような中、慶応大学はこれから最も生き残る可能性の高い「私立大学の頂点」と言えるでしょう。三田会の結束は更に強まることになりそうです。

「三田会の秘密」については、慶応大学卒業生のご意見を、是非聞いてみたいものです。

編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年11月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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