■サルーンとスペースハブ
今回発表されたサルーンとスペースハブと称する2台のコンセプトカーは、デザイン・スタディモデルそのものといった印象だ。
0シリーズの共通コンセプトとしては、共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン、安全・安心のAD/ADAS(高度運転支援システム)、IoT・コネクテッドによる新たな空間価値、人車一体の操る喜び、高い電費性能が掲げられている。
コンセプトモデルのデザインはからはシンプルさ、明快さ、室内パッケージ重視などのデザイン意図は感じることができる。
しかし、一方で先進的なEVのポイントとなりつつあるCTB(セル・ツー・ボディ:フロアのバッテリーとボディの直付け)、大型部品のアルミ一体鋳造化などについては今回は発表されていないが、現時点では技術的な模索が行なわれていると推測できる。

サルーンは、0シリーズのフラッグシップとされ、まるでスーパーカーのようなシルエットとなっているが、全高は通常のセダンより高く、ロングホイールベース、パワートレイン容積が小さいというEVの大きなメリットである室内スペースの広さも追求されている。インテリアはシンプルで直感的な操作が可能で、シームレスなUI(ユーザーインターフェース)を目指している。


シャシーは、ステアバイワイヤの採用、姿勢制御、運動性能制御などにより、意のままのコントロール性によりEV時代におけるドライビングプレジャーを追求しているという。

スペース ハブはEVミニバンで、広大な室内空間、見晴らしのよい視界、広大なガラス・サンルーフを追求したモデルだ。
従来通りのミニバンであるとともに、地域的な乗り合い用のMaaS的なミニバス的用途も想定されているはずだ。


■新「H」マーク
現在採用されているHマークは1981年に更新されて以降、現在まで同一のデザインで使用され続けている。今回、次世代のEVを新開発するにあたり、ホンダの4輪車の象徴であるHマークを新たにデザインすることで、原点を超え、挑戦と進化を追求する新しいホンダの企業姿勢を表現するという意図がある。

また同時に、デジタル化を感じさせるシンプルな2次元デザインにより、ソフトウエア・ディファインド・ビークルである0シリーズにふさわしいマークとされ、0シリーズからのEVに全面的に採用することになっている。
提供・AUTO PROVE
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