予想外のマコガレイ36cmに遭遇!
カレイは釣れずとも、他の魚でもいいから拾っていこうと、先ほど釣れたキスのポイントで得た海底の感触と似たような海底の起伏の大きい所を、手前に引きながら探り当てていく。
手荷物は4番の船着き場に移動させると、壁面に日本釣振興会大阪府支部が設置したマナー啓発の看板を発見。神戸港の沖防波堤が渡船禁止となり、残された渡船可能な貴重な釣り場を守ろうと釣り人に呼びかける看板に身の引き締まる思いで釣り座に戻る。
3本の竿を4番寄りに少しずつ移していく過程で、1本の竿に今までとは明らかに違う重みを感じた。これは何かが付いていると思って慎重に巻き上げていくと、突然強い締め込みの感触が伝わった。
ハネ?イシモチ?と頭に浮かんだ魚種とは違う魚が海面に姿を現した。平べったい茶色の魚体はカレイ。時合いをとっくに過ぎた予想外の展開に心は動揺するばかり。旧一文字は海面の高低差が約5mあるので抜き上げは危険と判断し、タモ網のある所まで慎重に誘導してから、2回の締め込みをやり過ごしてタモ入れに成功。
「やったー!」「嬉しい嬉しい!」と、誰も聞いていない中で歓喜に浸った。一人ぼっちで奮闘する私に、岸和田サンタは36cmのクリスマスカレイをプレゼントしてくれた。
賑わう釣果報告にスタッフも歓喜
この後粘るも追釣はならず、マコガレイ36cmとキス20cmの最終釣果を手に11時の便で波止を後にした。船内には、午後での釣果を狙う釣り人が乗り込んでいて、沖一文字の船着き場では引き上げの釣り人との入れ替わる様が見られた。
乗船場に戻ると、私は意気揚々で船長とスタッフに釣果報告。船長が「旧一文字今年初!」、「型イイッすね!」と盛り立ててくれて嬉しさはひとしお。
その後も沖一文字でのカレイの釣果が続々と報告され大賑わい。良型揃いの4匹の釣果を持ち込んだ釣り人には「凄い!」の声があがるなど、船長・スタッフも歓喜の面持ち。
一つ便の前で戻った釣り人たちからも数多くの釣果報告が寄せられており、岸和田渡船のホームページには私の釣果も含めて多数の釣果情報が掲載され、当日は岸和田サンタから大盤振る舞いのカレイのプレゼントがあった一日となった。
帰宅後、持ち帰った獲物は目も舌も大いに満足させる夕食の主役の一品となった。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>