化学繊維のスーツはリーズナブルで扱いやすいというメリットがあり、化学繊維のスーツの定番・ポリエステルはシワになりにくく耐久性や速乾性に優れているのが魅力です。
ポリエステルスーツは、コスパも良いためスーツを着る機会が多い方におすすめです。今回はポリエステルスーツの特徴をメリット・デメリット含めて徹底解説していきます。
目次
- 1 化学繊維の種類・ポリエステルとは
- 2 ポリエステルスーツの素材の特徴・メリット
- 3 ポリエステルスーツの素材の特徴・デメリット
- 4 天然繊維の機能を模したポリエステルスーツも開発
- 5 ポリエステルスーツは耐久性の高さが魅力
化学繊維の種類・ポリエステルとは
ポリエステルはペットボトルの原料としても使用される素材で、石油から作られます。化学繊維のポリエステルは軽量で耐久性が高く、使い勝手が良いのが特徴です。
またシワになりにくい・速乾性があるなど機能性に優れている上、ウールなどに比べて価格がリーズナブルなため、スーツを着る機会が多い・スーツで動き回る方におすすめの生地と言えるでしょう。ポリエステルとウールを混紡したスーツは光沢感があり、シーンを選ばずビジネスで活躍します。
レーヨンとの違い
レーヨンもポリエステルと同じ化学繊維の一つで、木材パルプなどの植物繊維を化学薬品で一度溶解し繊維状に再生したものです。
レーヨンは天然素材を原料にした再生繊維で、ポリエステルは石油を原料とした合成繊維という違いがあります。レーヨンはシルクに似せて作られた素材で、滑らかな触り心地と上品な光沢感が特徴です。
通気性に優れているためスーツの裏地に使用されることも多く、しなやかでドレープ性に優れているためワンピースやスカート、ブラウスなど上品なアイテムにも使われます。一方で水には弱く、濡れるとシミになったり光沢感が失われたり、生地が縮んでしまうことがあるため注意が必要です。
ポリエステルスーツの素材の特徴・メリット
ではここからは、ポリエステル生地のスーツの特徴について解説していきます。ポリエステルスーツは、耐久性や保管のしやすさ、シワになりにくさ、速乾性、色落ちのしにくさがメリットです。
特徴・メリット①耐久性に優れている
繊維が丈夫で切れにくいため耐久性に優れており、長く愛用できるのが大きな特徴です。丈夫で型崩れや縮みを起こしにくく、吸湿性が低いので濡れても乾きやすいのも魅力で扱いやすいと言えるでしょう。
石油を原料としているため火には弱いですが、熱に強く直射日光に当たったり、アイロンや乾燥機をかけても変色や痛みの心配が少ないです。手軽にお手入れでき、丈夫で長持ちするのでスーツを着る機会が多い方にとって便利でしょう。
特徴・メリット②保管しやすい
石油を原料としているため、カビや虫害を受けにくく保管しやすいのもメリットです。虫は動物性の繊維を好む傾向があり、ウールやシルクといった素材は虫害を受けやすいですが、ポリエステルをはじめとする化学繊維は虫が寄り付きにくいとされています。
また防虫剤を使用しても変色しにくいので、保管しやすいと言えるでしょう。ただし汚れや食べこぼしをそのままにしておくと、その部分に虫が寄ってくることがあるため、虫害を防ぐためにもしっかりお手入れしてから保管することが大切です。
特徴・メリット③シワになりにくい
綿や麻といった天然繊維に比べて反発力が高く、シワになりにくいのが特徴です。天然繊維のスーツは座っているだけでもシワになってしまうことが多いですが、ポリエステルは長時間座っていてもシワになりにくく、洗濯をしても型崩れしにくいです。
シワになりにくいと洗濯後のアイロンがけにかかる時間を短縮でき楽になります。そのため、スーツで動き回る方や長時間座るデスクワークの方、自宅で手軽にお手入れしたい方におすすめです。
ただし洗濯後に洗濯槽やカゴの中に入れたままにしておくとシワになってしまうので、放置せずシワを伸ばすようにして干しましょう。
特徴・メリット④速乾性がある
速乾性があり、濡れてもすぐに乾くのがメリットです。ポリエステルは吸湿性が低く、繊維が水分を吸いにくい構造になっています。濡れても一時的に糸や生地の間に水分が入るだけで、繊維の内部にまで浸透しません。そのため水をこぼしたり汗をかいたり、雨に濡れてしまった時でもすぐに蒸発し乾くのです。
ポリエステルは汗をかいてもすぐに乾くためベタつきが気にならず、さらっとした着心地がキープされるのでスポーツウェアにも多く使用されています。急な雨で濡れてしまった・水をこぼしてしまった時や洗濯をした後も早く乾くので、外回りでスーツを着る方や手軽にお手入れしたい方におすすめです。
特徴・メリット⑤色落ちしにくい
屋外でスーツを着ていると、色落ちや色褪せが気になる方もいるでしょう。色落ちしてしまったスーツは、見た目が良くないものです。ポリエステルは130度以上の高温で染色されており、色落ちも高温にならないと起きないとされています。
そのため屋外で長時間着用していても日光で劣化しにくく、洗濯しても色落ちや色あせしにくいため長く愛用することができます。ただし洗濯で酸素系漂白剤を使用する場合は、相性によっては色落ちしてしまう可能性があるため注意しましょう。