ノマセ釣りでヒラメがヒット

次は、学生時代に堤防で父と夜釣りをしていた際、食事中にヒラメがヒットしたというエピソードだ。

何気なくノマセ竿を用意

この日著者はブッコミ釣りでアナゴを狙うため、父と共に夕方から堤防を訪れた。お土産確保を兼ねてサビキ釣りをすると多数の良型アジが釣れたのだが、この中の1匹に歯形のような傷が付いていた。

これは近くにフィッシュイーターがいるかも?と思い、急遽ブッコミノマセタックルを用意してミオ筋へと投入。この時はもちろん「フィッシュイーター狙い」という事もあって、きちんと尻手ロープをセットし(片側はクーラーへと固定)、ドラグもしっかりと緩めておいた。

ヒラメ40とはこのこと

あっという間に夜になり、投入した仕掛けを眺めながらのんびりオニギリを頬張っていたら、ノマセ竿に大きな前アタリが出た。そこから竿先がゆっくりと入っていき、ドラグもジリジリ引き出されたのだが、突然ピタっと静止したのだ。

ブッコミノマセで初めて体験するアタリだったために大変興奮したものだが、このアタリ方はヒラメだと信じて、あえてもう一つのオニギリを頬張りつつ、じっくり待ってみることにした。

バッチリフッキング

食べ終わってからお茶を飲み、そろそろと思い大きくアワセを入れると、ズシッという重量感と共にバッチリフッキング。見事、43cmのヒラメを仕留めることができた。

もし手持ち竿であれば、最初のアタリが出た瞬間に慌ててしまい、空振りしていたかもしれない。これでコツを掴んだのか、この日は一晩で38cm~43cmのヒラメを5枚仕留めることができたので、今でも大変強く印象に残っている。

尻手ロープはマスト

今回著者が紹介したようなエピソードをお持ちの読者の方は、実はそれなりにおられるのではないだろうか。釣れないときはあえて置き竿にして、気を紛らわせるため・間を置くために食事をするというのは、案外良い方法なのかもしれない。

とはいえ、大事なタックルを紛失しないためにも、必ず尻手ロープをセットしておこう。どんなタイミングであっても、釣り中に油断は禁物だ。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>