写真:Getty Images

「ライオネス(Lionesses)」の愛称で知られるイングランド女子代表は、2023年12月発表のFIFAランキングで第4位を誇る強豪チームだ。UEFA欧州女子選手権(女子ユーロ)では2022年に優勝しており、今年開催された2023FIFA女子W杯(オーストラリア&ニュージーランド大会)でも準優勝している。

女子ユーロで優勝した2022年以降、英国では女子サッカーの地位向上が加速。2023年12月10日にエミレーツスタジアムで行われたアーセナル女子VSチェルシー女子の“北ロンドン対決”では、同年最多となる観客動員数5万9千42人を記録した。目覚ましい躍進の背景には、試合自体の面白さはもちろんスポンサー企業のフォローや、常に張り付きで情報提供しているメディア、そして現役選手のみならず元選手たち自身での広報活動がある。

ここで注目したいのが、女子サッカーをテーマにしたポッドキャスト。元選手たちがホストを務め、時に笑いも交えつつ語る熱い想いが、女子サッカーを更に盛り上げ親しみやすいものにしている。ここでは、その中から厳選したおすすめ3番組を紹介しよう。

※以下の番組は「ApplePodcast」や「Spotify」で聴取可能(2023年12月時点)


ファラ・ウィリアムズ氏 写真:Getty Images

「Boots, Balls & Bras」

元アーセナル女子の選手アーサ・ポンドと、元イングランド女子代表のファラ・ウィリアムズがホストを務める番組「Boots, Balls & Bras」。アーサはアーセナル以外にも、チェルシー、トッテナム・ホットスパーなどトップクラブでの経歴を持つ元選手だ。ファラも同様にアーセナル、チェルシーなどで活躍しながら、イングランド女子代表としても177試合の出場記録を持ち、その功績から大英帝国勲章を授与されている。

この2人が進行する番組のメインテーマは、イングランド1部の女子スーパーリーグ(WSL)をはじめ女子サッカーの様々な大会について。アーサは1983年、ファラは1984年生まれと年齢も近いため友人のようなカジュアル口調で各試合を分析していくのが特徴だ。選手一人一人について掘り下げ、元選手ならではの鋭い視点でコメントするファラに対し、1歳年上のアーサが上手くフォローするなど相性は抜群。

また、番組内ではWSLで活躍中の日本人選手について触れることもある。例えばマンチェスター・ユナイテッド女子のMF宮澤(ひなた)について「動きは良いけど、どうやってその良さを活かしてくべきか?」など、海外で活躍する日本人選手たちが現地で受けている評価についても聴くことができるため、ファン必聴だ。

ジル・スコット氏 写真:Getty Images