ようやく九州も冬らしく寒くなってきた。ということは、いよいよ磯の夜釣りで大物が狙える時期である。夜釣りの中でも釣趣のあるのは、やはり「ウキ釣り」。

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夜の磯で楽しむ「ウキ釣り」のススメ 日中の釣りとの違いを徹底解説

冬の磯で夜のウキ釣り

夜グロに代表される冬の夜釣りは、この時期だけしか夜釣りをやらない!という人もいるくらい、ファンの多い釣りでもある。この釣り、実はコツさえつかめば、昼間の釣りよりも簡単に大物が釣れてしまうこともある。エキサイティングなその世界の一端に触れてみたい。

夜の磯で楽しむ「ウキ釣り」のススメ 日中の釣りとの違いを徹底解説夜釣りの様子(提供:週刊つりニュース西部版 松大)

夜釣りで大物が釣れる理由は、何よりも「魚の警戒心が薄らぎ、より陸地に近い場所へ寄ってくるから」。本来、昼であろうと夜であろうと、まずはまきエサをまいて魚をおびき寄せるという点で違いはない。大きく異なるのは、まきエサに寄ってくる魚のサイズや種類である。いうまでもなく大型の魚は警戒心が強く、昼釣りでは少しでもつけエサに不審な点があれば口を使わないし、釣り人の存在がより明確になる分、特に陸から近いほどまきエサへの寄りも悪い。要は魚にとっても、目視で危険を判断できる割合が大きいのだ。

一方で夜釣りでは仕掛け(ハリスやハリ)も当然見えにくくなる上、釣り人の存在も悟られにくい。目視で判断できる割合は大幅に低下する。昼に比べて極太のハリスや超浅ダナでも平然と魚が食ってくる最大の要因は、ここにあると考える。

人気ターゲット「夜グロ」を狙う

冬の夜釣りで最も人気のターゲットがクロであることは周知の通り。余談だが「夜グロ釣り」というのは、ほぼ九州、よくてその近隣でしか通用しない言葉である。

よく、「夜グロをたくさん釣るコツは何ですか?」という質問を受けることがあるが、一番に、「釣れなければ、とにかくいろいろなことをやってみる」と答えるようにしている。なーんだ、それじゃ昼釣りと何ら変わらないのでは、と思われても仕方ない。だが、キーワードは「いろいろ」という言葉にある。これだけは強く言いたいのは、昼釣りと夜釣りの「いろいろ」は根本的に違う所が多々あるということ。ズバリ、ここを押さえておかないと、せっかくその場に狙いの魚がいるのに、「つけエサを魚に食わせられない・釣りきれない」ということが多くなってしまう。

今回は、特に昼釣りの固定観念を切り捨てて、「これだけは!」という部分を中心に、ノウハウ(1)~(5)を伝えていきたい。