フアンマ・デルガド(V・ファーレン長崎)
3人目は、今季J2得点王に輝いたフアンマ・デルガド。2017シーズンに初来日し2年所属したV・ファーレン長崎に5年振りに復帰して迎えた2023シーズン、第6節モンテディオ山形戦のハットトリックを皮切りに得点を量産。得点ランキングでは2位のエリキ(町田ゼルビア/18得点)に8点差をつける26得点で圧巻の第1位だった。
最大の武器は188cmの長身を活かした圧倒的なフィジカルコンタクトの強さで、ヘディングでも次々とネットを揺らす。また、一瞬のスピードとシュート精度にも優れている選手だ。イエローカードの多さと33歳という年齢が多少気になるが、前線で身体を張ることを躊躇しないタイプの選手はどのリーグでも重宝されるだろう。
寺沼星文(水戸ホーリーホック)
4人目は、飛躍の2年目となった水戸ホーリーホックの寺沼星文。昨2022シーズン、桐蔭横浜大学から入団し出場は2試合0得点だった1年目と比べ、2年目は38試合7得点と一気に数字を伸ばした。
今季の水戸はFWのスタメン争いが激しく、寺沼もスタメン出場13試合、途中出場25試合とベンチでキックオフを迎える試合が多かった。しかし、1564分という限られた出場時間でこの得点数は立派だ。188cmの恵まれた体格で制空権を握り、パスを受けるための動きも巧みでスピードも備えている。22歳という若さも相まって、将来性を期待するJ1クラブが獲得に動いても不思議ではない。
佐藤亮(ザスパクサツ群馬)
5人目は、プロ1年目から注目を集めていた佐藤亮。プロ入り前の2019年、明治大学で主将を務め大学サッカー3冠を達成した男がついにJ2の舞台で明確な結果を残した。2020年のルーキーイヤーから技術の高さを示し、開幕ではスタメンを飾ったものの、その後は途中出場が増え得点数も伸びず。当時J2所属のギラヴァンツ北九州で、2シーズン合計7得点に留まった。
北九州がJ3に降格した2022シーズンは8得点を挙げたが、2023シーズンからはJ2のザスパクサツ群馬へ移籍。群馬では1年目にして背番号10を背負い、右サイドを主戦場にいずれもチームトップとなる6得点9アシストを記録した。左足のキックで観る者を魅了する姿は、多くのクラブ関係者の目にも留まっているだろう。