地元・大阪から東京へ移り住み、気がつくと30歳を超えていた。そして数年前に結婚し、「ぼちぼち子どもかなぁ」などと考えていた時に、ハッとさせられたのが妻の一言である。

「義母さんって、もうすぐ還暦じゃない?」

ということで、妻と共に巣鴨へと還暦祝いを買いに行き、立ち寄ったカフェで自分の人生や将来と考えることになった顛末をご紹介したい。

■赤パンツを求めて巣鴨へ

「安くて美味い」だけじゃない!巣鴨で見つけた隠れ家「100年生活カフェ」とは?
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

年中行事や還暦の祝い事など、よく分かっていない筆者だが、かつて巣鴨で見た赤パンツを買えばいいかと思い、巣鴨へと向かった。

ここ巣鴨は、「おばあちゃんの原宿」とも呼ばれるほど、高齢の方が集まる街である。人生の大先輩たちが朝から商店街を練り歩く様は、巣鴨ならではの光景かもしれない。

「安くて美味い」だけじゃない!巣鴨で見つけた隠れ家「100年生活カフェ」とは?
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

JR「巣鴨駅」から徒歩約10分、巣鴨地蔵通り商店街の中ほどに目当ての店「巣鴨マルジ」がある。ここでは主に衣料品を扱っているが、還暦祝いのパンツも販売されており、妻に相談しながらも無事に購入できた。

800mほどの商店街には食事処をはじめ、和菓子店や雑貨屋、呉服屋などが軒を連ねているため、若い方も十分に楽しめるだろう。街歩きを楽しんでいたが、「とげぬき地蔵尊 高岩寺」でお参りをしたあたりで腹が減ってきたため、飲食店を探すことにした。

■店名に惹かれてレトロなカフェへ

「安くて美味い」だけじゃない!巣鴨で見つけた隠れ家「100年生活カフェ」とは?
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

高岩寺の近くには蕎麦屋や寿司屋などもあったが、看板に書かれた店名「100年生活カフェ かたりば」が気になり、入ってみることにした。

店内はゆとりを持たせた空間が広がっており、レトロながらもモダンな雰囲気も演出されている。

店員さんに話を聞くと、こちらのカフェがオープンしたのは2023年3月21日とのこと。半年以上経った今では、常連のお客さんをはじめ高齢の方だけでなく20代ほどの若い方も数多く訪れると言う。

「安くて美味い」だけじゃない!巣鴨で見つけた隠れ家「100年生活カフェ」とは?
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

また、同店の特徴は「聴くカフェ」をコンセプトに掲げている点だ。

カフェを運営している100年生活者研究所は、人生100年時代を迎えた昨今、”歳を重ねることが楽しみだ”と考えられる社会の実現を目指している。そのためのアクションの一つとして、お客さんとの対話を通じて幸せの形やアイデアを模索するカフェをオープンしたのだという。

カフェでは研究員であるスタッフがカウンターのお客さんと向き合うように座り、「あなたは100歳まで生きたいと思いますか?」「今までの人生で大切にしてきたことは?」といった具合にインタビューを行う。

もちろん研究員との対話は強制ではなく、同伴した人との会話や食事を楽しむことに集中しても問題ない。