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「ランサー高性能版」から、真の「エボリューション」へ
ついにWRCでマニュファクチャラーズとWタイトル獲得!

「ランサー高性能版」から、真の「エボリューション」へ

「何が何でも市販車ベースでWRC制覇!」究極のグループAマシンこと三菱 ランサーエボリューションV【推し車】
(画像=見た目もエボIVまで感じたスマートさやベースモデルの線の細さを感じさせない迫力満点デザイン!,『MOBY』より 引用)

既に当時の自主規制値280馬力へ達していた最高出力はそのままに、最大トルクは当時のスカイラインGT-R(BCNR33)すら上回る38.0kgf・mに達したエンジンをはじめ、パワートレーンは基本的にエボIVからの正常発展形。

しかし外観は全幅1,695mmの5ナンバーサイズから一気に1,770mmへとワイドボディ&ワイドトレッド化、タイヤサイズも拡大されて、GSRに標準のブレンボキャリパーなどブレーキも容量アップ。

とくにワイドトレッド化とタイヤのサイズアップ(205幅→225幅)による恩恵はバツグンで、「国産市販車で初めて、1G旋回を可能にしたマシン」と言われました。

外観上も「派手なエアロを組んだランサー」程度ではもちろん収まらず、遠目に見ても「エボVだ!」とすぐにわかり、前からは大型フォグランプに割いてなお開口部が広い大型バンパー、後ろから見ればリアのオーバーフェンダーや角度調整式リアウイングで大迫力!

最大のライバル、スバル インプレッサWRXも市販車がWRカーと別に発展を続けていましたが、限定の22B STiを除けば3ナンバーボディになるでもなく、このあたりから「市販車のランエボ人気」は決定づけられたかもしれません。

ついにWRCでマニュファクチャラーズとWタイトル獲得!

「何が何でも市販車ベースでWRC制覇!」究極のグループAマシンこと三菱 ランサーエボリューションV【推し車】
(画像=マニュファクチャラーズ、ドライバー、そしてグループNのタイトルを総なめにした1998年は、WRCの三菱ワークス絶頂期だった,『MOBY』より 引用)

1998年1月に発売されたエボVは、同年シーズン途中からWRCでエボIVからバトンを受け継ぎ、第5戦ラリー・カタルーニャで3位入賞したのを皮切りに、この年エボIVで2勝、エボVで5勝を上げ、特に第10戦ラリー・フィンランドから最終戦までは4連勝!

これでエースのトミ・マキネンによる3連連続ドライバーズ・タイトルはもちろん、念願だったマニュファクチャラーズ(メーカー)・タイトルも初めて手中にした三菱は、Wタイトル…市販車無改造に近いグループNも加えれば三冠王のWRC完全制覇に成功。 一応、特例でリヤホイールアーチ改造が認められていたので純粋なグループAマシンとは言えなかったものの、まだ有力なWRカー…小型軽量マシンへ2リッター4WDターボをぶち込んだような…が登場する以前、「究極のグループA」がまだ通用することを示しました。

国内モータースポーツでも、ジムカーナ競技ではDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)による旋回性能で優位にあったGC8インプレッサWRXとの差を詰め、スーパーN1耐久レースでも活躍するなど、「舗装もランエボの時代」が到来したのです。

「究極のグループA」を目指した結果、ベースとなる市販車の魅力がこれまで以上に高まったランエボVは、ワイドボディによってサイズ的に所有が困難になったケースを除けば、「段違いに強力なマシン」として、ユーザーに大歓迎されました。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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