日本でエンジニアを目指す外国籍の女性も
同調査では、日本でエンジニアへのキャリアチェンジを考える外国籍の女性が目立つことにも触れている。プログラミングのブートキャンプでは、男性よりも女性の参加者が目立つといい、男性回答者の11.6%に対し、女性回答者は32.4%が参加している。
リモートワークは減少傾向か
エンジニアの働き方にも着目したい。1日の勤務時間についての質問では、全体のうち79.4%の回答者が「平均的な1日の勤務時間」は8時間以下と回答。
リモートワークは減少傾向にあるようだ。昨年は回答者の70%が完全リモートワークだったのに対し、今年は59%となっている。回答者のうち9%が完全出社勤務であると答え、昨年(4%)に比べ増加した。
転職時の給与交渉は日本法人のほうが難しい?
回答者のうち転職を希望している者は、昨年より11%増加し19%という結果に。
同調査では、非雇用のエンジニアが0.5%増加していることも指摘し、これには米テック企業の大規模な人員削減の影響があるともみている。
転職時の給与交渉については、外資系企業より日本法人のほうが難しい傾向のようだ。外資系企業に勤務するエンジニアの36.6%、日本法人に勤務するエンジニアの27.7%が給与交渉に成功しているという。
ちなみに使用するプログラミング言語は、TypeScriptが昨年の33%から42%に急増。JavaScriptに次いで2位となった。
外国人エンジニア採用で「2025年の崖」回避なるか
IT人材不足を解決する一つの策として外国人エンジニアの受け入れを検討する場合、雇用環境を見直すことも必要だろう。法務省では「高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度」を設けるなど、国として積極的にサポートする動きもある。
IT領域に限らず、外国籍の人材を採用することにより、社内で新たな価値観や文化の相互理解が生まれ、これまでになかった事業アイデアの創出につながることもあるかもしれない。「2025年の崖」という社会問題に向き合い、各企業をはじめ国全体の国際競争力を上げていくためには、一歩踏み込んで人材採用の視野を広げることも有効な策となり得るだろう。
参考元:
PR TIMES
2023 TokyoDev Developer Survey
経済産業省DXレポート
(文・Tsunoda Maiko)